508

Night

「おい」

夕食の後片付けも、明日の朝食の仕込みも終えた。
今日の船番はルフィ。
つまみ食い大王に出す夜食は無い。

「…………。」
「おい、聞いてんのか」

身体が少し重い。
今日一日の疲れが溜まっているのがわかる。

あと一服だけゆっくりしたら、とっとと風呂に入って寝よう!

そんなおれの完璧な計画を、背後に立つクソマリモはどうしても阻止したいらしい。

「無視すんじゃねェ」

声が、さらに近くなった。
普段より低い――ということは、どうやらおれの反応はヤツの機嫌を損ねたらしい。

「――あー…悪ィ。…何か用か?酒ならソコにあるだろ。あんま飲み過ぎんな、出費がかさむ」
「酒じゃない」
「フーン」

特に意味もなく、食器用のスポンジを手に取ってみる。
ジュワッと握っても、水は一滴も出ない。

「…なぁ、もう終わったんだろ?」

ぐ、と押し付けられたその身体。
猛々しい筋肉のせいか――1pしか変わらないはずのヤツの身体が、やけに大きく感じられてしまう。

「……今日は無理だぜ。ルフィが明日上陸だっつってたろ?そんなフザケたことして疲れ溜まったらアホらしいじゃねェか」
「疲れなきゃいい」
「……あのなァ」

振り返るのも、馬鹿馬鹿しい。
…――だけどもちろん、馬鹿なのはおれの方で。

スポンジを元の位置に戻す。
ヤツの唇が、首に押し付けられた。

「…ここじゃ、嫌だ。」

笑う、クソマリモ。


くたばっちまえ。



END.

うぎゃあすみませんすみません。
ご挨拶送れて申し訳ないです、コイチと申す者です。
今日初めてこちらのサイト様に流れ着いて参りました。
自サイトに掲載している短文です、どうぞ笑って流してやって下さい。笑
なりチャにはサンジで参加させていただく予定です!
よろしくお願いいたします

[mente]

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  • No.1
  • 緑夜
  • 2007-05-26T21:32
読んだよ!読んだ!こりゃいいぜっ。グッときた。

あ、初めまして(ペコリ/笑)

サンジが精一杯抵抗している所が可愛らしい。きっと顔は真っ赤なんででしょうねぇ。フフフ(爆)
素敵な物語をありがとうっ。

mente

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