少年と少女
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 彼の髪はきれいな亜麻色をしている。眉は整えてもいないのに柳の葉のように細く、柔らかなラインを持つ。小さな白いおもてに睫毛の長い眼が一対あり、そして可愛らしい鼻と、薄赤い唇がある。
 それらは、すべて瞬の生まれ持ったものだ。彼は少年であったけれど、彼を形作っている表面的なパーツは、このようにあまり少年らしいものばかりでもなかった。
 瞬はよく「少女と見紛う」という形容をされた。それは彼の容姿を指したものと、その人となりを指したものと2パターンあった。瞬はよく泣いた。哀しくて泣くことも、苦しくて泣くことも、悔しくて泣くことも、もちろん嬉しくて泣くこともあったが、総じてよく泣く少年だった。彼のそれは、瞬の抱えた色々な方向へ向いた激情を押し流し、どこかへ溢れさせ、地に受け流してもらうような涙だった。しかしその姿は、確かに少女的だった。
 聖衣を鎧い、二本の鎖を繰る瞬は少年である。彼は、相手の持つ理由を考慮しても、自身の目的のために牙を剥くことが確かに出来た。しかしそれと同時に、彼は手にしている牙や爪に付着した血痕を何より恐れ、畏怖し、敬遠する。この二つは総じて、瞬の泣き顔として物理的な世界に浮上する。
 こういった瞬の面倒な姿は、往々にして周囲に愛され、そして対するものには嘲弄された。彼の心根の美しさは、真実清廉で優しく、守られるべき思想だったけれど、その分不可能であったし、また矛盾をはらみ、あまりにも世間知らずだったからだった。
 瞬は少年だったし、それと同一に、彼の持つ擬似的な少女性は、生半可な少女よりも少女的だった。彼は少年だったし、少女だった。そして兵士だった。

 少年と少女っていっぱい取り方あったけれど(星矢とお嬢さんが一番最初に来た)結局瞬で。このイメージ書いとかないと忘れそうだったし。


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