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2006年度講演会

早稲田大学現代文学会企画 2006年度講演会

テクストと読者
―<読み>の在り方を問い直す―



 現代における「読者」とはなにか。

 価値観が多様化する現代社会の中では、文学テクストと読者の関係は一様ではなく、したがってこの問いに対する答えもまた、自明ではありえない。
 言語学や社会学など、他分野の思想からの多大な影響を受け、現代の文学は大きく変容を遂げた。従来にない読みの視点を提供する現代批評理論の目覚しい進歩、多義的な解釈やテーマの不在を積極的に認めるポストモダン文学の隆盛など、文学テクストと読者の関係の揺らぎは今も加速し続けている。

 以上のような文学の現状に対し、我々は現代の「読者」として、新しい立ち位置からの<読み>を求められているのではないだろうか。本講演会では高橋源一郎、望月哲男両氏を講演者に招き、これからの「読者」の在り方を考えていく。

■講演者紹介
  • 高橋源一郎――1951年生まれ。小説家。明治学院大学国際学部教授。
  • 望月哲男――1951年生まれ。北海道大学教授(スラブ研究センター所属)。ロシア文学研究者。
  • 市川真人(司会)――1971年生まれ。編集者、評論家。現在、「WB」ディレクター。
■講演会対策勉強会
サリンジャーを読む―作品編(三浦)
作中作を読む読者、を読む(成定)
望月哲男勉強会(梅田【径】)
F. Scott Fitzgeraldの短編小説・その構造と効果について(三浦)
パロディとはなにか―ジュネット、ハッチオンを手がかりに―(家守)
外山滋比古読者論(小林)
ドナルド・バーセルミSnow Whiteに見るポストモダニティ(三浦)

■開催日時・会場
2007年1月14日(日) 開場14:00 開演14:30
早稲田大学 西早稲田キャンパス7号館112教室
※入場料無料

■アクセス
JR山手線高田馬場駅より徒歩15分
東京メトロ東西線早稲田駅より徒歩5分