2015-06-25 初版公開
かつてDLL作成と言えばBCCの無料版を使うのがほとんどでしたが、今となってはあまりに古くなってしまいました。
そこで、BCCやVCとは別の無料C++コンパイラであるGCCでgoluahのDLLを作るための準備方法を紹介します。
なお、今回はNetBeansという統合開発環境を用いてGCCを使います。他にもいろいろあるので、興味や宗派があれば。
ダウンロード:MinGW | Minimalist GNU for Windows
インストール解説:Using MinGW
上記解説サイトの真ん中辺りに「インストールマネージャでインストールする コンポーネントを選択します〜」とありますが、
mingw32-base と mingw32-gcc-g++ には最低限チェックを入れてください。不安なら全部チェックしておいても悪くはないです。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、最後にある「コマンドウィンドウ用の設定」もやってください。
ダウンロード:Java SE Development Kit 8 - Downloads
インストール解説:JDK8のダウンロード及びインストール - Javaダウンロードとインストール
NetBeansを使うために必要です。
ダウンロード:NetBeans IDE ダウンロード
インストール解説:NetBeans 7.3をインストール - torutkの日記
C/C++の欄に●が付いているものをダウンロード・インストールしてください。
まずはプロジェクトを作ります。左上から ファイル(F) → 新規プロジェクト(W)... を選択。
新規プロジェクトというウィンドウが開いたら プロジェクト(P) → C/C++動的ライブラリ を選択して 次 > をクリック。
プロジェクト名や場所などはお好みで。場所を確認したら 終了(F) をクリック。
ここで一旦NetBeansから離れ、gobjbase.cppやcell.hなど、必要なファイルを↑で決めた場所に入れます。
BCCとVCで使うファイルが別だった.defファイルですが、GCCでは character_bcc.def の方を使います。
ファイルを全てフォルダに入れたら、NetBeansの方に戻ってきます。
左上の プロジェクト タブに↑で決めたプロジェクト名のツリーができているので、右クリックして 既存の項目の追加... をクリック。
先ほど追加した必要なファイルを選んで 選択 をクリック。(ShiftやCtrlを押しながらクリックで複数ファイルを一気に選べます)
NetBeansの文字コードはデフォルトだとUTF-8になっています。
ですが、先ほど追加したファイルはおそらくShift_JISなので、文字コードを合わせます。
試しにどれか開いてみて ファイル(中略)は、エンコーディングUTF-8では正しく開けません。 と表示されたら、やる必要があります。
先ほど右クリックしたところをまた右クリックし プロパティ をクリック。
下の方に エンコーディング があるので、これを UTF-8 から Shift_JIS に変更して OK をクリック。
ファイルが素直に開けたらOKです。
(最近はShift_JISよりUTFの方が一般的なので、各ファイルの文字コードをUTFに変える方が本当はいい感じっぽいです)
上部の 実行 → プロジェクト(中略)をビルド でビルドできます。
エラーがなければ、最初に指定したプロジェクトのフォルダ内に dist フォルダができているので、その中を漁るとDLLがあります。
何かのキッカケでgoluah本体の開発に目覚めたときのため、VisualStudioのProfessional以上を持っているのならそっちの方がオススメです。
そんなレアケースでなければ、サクサクさと便利さのどちらをとるかでお好みでどうぞ。どちらにせよ機能的には十二分です。