※『ホルスの目』の続き
※前半は名なしモブの同僚が出てきます
※三天戦争後の設定です
幸福論の喪失
お目当てのランチを求めて、昼休み開始と同時に数人の同僚とオフィスを出た。時間が限られているので普段はオフィス内で昼食を済ませることが多いけれど、今日は数日前から外食をする予定で計画を立てていた。
それぞれ昼食を持ち運んでいる小さなトートバッグに今日は財布を入れて、喋りながら並んで歩道を歩く。車道では車が行き交い、時間帯の所為か歩道にもそれなりに通行人がいた。都会なので空気が良いとは言えないものの、穏やかな日常の風景だ。
上司の愚痴や職場の近所に新しくできた洋菓子店について同僚と話しながら、歩き慣れた道を辿る。もう少しで店が見えてくるくらいの場所に差し掛かった時、急に歩道の人口密度が高くなった。少し先で人だかりができているのが見える。立ち止まる人はほとんどいないものの流れが悪く、人だかりが更に人を呼んでいる。高速道路が事故渋滞する原理と同じだと思った。
「人多くない?」
「何事だろうね?」
同僚と顔を見合わせた途端男性の叫び声が聞こえて、その場は一気に緊迫したムードに包まれた。相変わらず人が絶えないので危険性は低そうなものの、こんな昼間から喧嘩でもしているのか。それとも見物人がのんびりとしているだけで、この先で事件が起こっているのか。
どうやら歩道で問題が起きているのではなく、歩道に面する路地に何かあるらしい。通行人が路地を覗き込もうとして、歩くスピードを落としている。すり抜けて行けるような隙間もないとなるとこちらも速度を緩めるしかなく、仕方なく足並みを揃えた。
すれ違ったサラリーマンたちが「喧嘩だ」と話していたのが聞こえて、事件ではないのだと少しだけほっとしてしまう自分がいた。路地の入口まではもう数メートルだ。
「喧嘩だって」
「警察呼んでるのかな」
こんな時どうして人間は、真っ直ぐ前を見て歩くことができないのだろう。私も同僚たちも速足で顔を顰めて歩きながら、おかしな好奇心には誰も勝てなかった。喧嘩なんて見物したところで自分にはどうすることもできないし関係もないのに、通り過ぎる瞬間路地に目をやってしまう。
「……蘭ちゃん?」
私には全く関係のない喧嘩のはずだった。この後ランチを食べたら、綺麗さっぱり忘れてしまうと思っていた。
同僚が通り過ぎる隣で、思わず歩みを止めてしまった。そこまで狭くはない路地の奥で、男性が数人立っている。もう既に3人くらいは地面に転がっていて、残る一人が膝をついた状態で項垂れていた。傍らには黒いコートのようなものを着た三つ編みの男。その隣に同じような服装の、丸い眼鏡をかけた男。他数人は知らない顔だった。三つ編みの男は自分の彼氏によく似ていて、隣に立つ眼鏡の男は彼氏の弟にそっくりだ。
私の声は誰にも届いていないはずだった。路地の奥にいる彼らにだって聞こえるはずもないのに、眼鏡の男が―竜胆くんが顔をこちらに向けた。目を見開いた彼は隣に立つ三つ編みの男―蘭ちゃんの肩を叩く。竜胆くんが若干気まずそうな表情で私を指差すと、それに反応した蘭ちゃんと目が合った。蘭ちゃんは数回瞬きしてから溜め息を吐いたように見える。膝をついていた男の腹部に蹴りを入れ、後ろに控えていた面々に声をかけてから、ゆっくりとこちらに向かってきた。
喧嘩の首謀者が移動し始めたのを知った野次馬が、一斉に散って行く。私も一歩下がって、彼らが通れるように道をあけた。その間もずっと蘭ちゃんから目が離せない。
私の横を通り抜ける瞬間、蘭ちゃんは私の肩に軽く手を乗せた。その手つきはいつもと変わらないのに彼の頬には赤い液体が散っていて、喧嘩の犯人が誰なのか理解するのには十分だった。後ろに付いていた竜胆くんは、何とも表現できない曖昧な表情で私と目を合わせた。
2人がいつもと違って見えるのは衣装のせいなのか、彼らの背中には「関東卍會」と刺繍がされてある。お洒落好きな彼の部屋にたくさん服があるのは知っているけれど、あんなコートは見たことがなかった。
自然と割れる人ごみの中、颯爽と去っていく2人を黙って見送ることしかできなかった。同僚が私の腕を引っ張ったところで、周囲の喧騒が耳に入って我に返る。
「さん大丈夫?すごい睨まれてたけど……」
「うん、なんともないよ」
同僚は兄弟の視線を睨んでいたと受け取ったようだ。訂正するのも面倒だし、隣で「怖かったね」「あれ何だったの?」と話している同僚たちに事実を話す気にはなれない。
「灰谷兄弟マジで関卍入ったんだ」
「誰それ?」
「さっき先頭歩いてた三つ編みと眼鏡の2人。この界隈の有名人ってやつ?よくクラブ来るんだけど、ヤバい暴走族入ったって噂になってたんだよね」
「クラブってやっぱそういう人も出入りしてるんだ」
「最近来ないから、女できたとか関卍入ってあっちが忙しいとかいろいろ噂になっててさ。関卍入ったからだったんだ」
「その関卍?ってのがヤバい暴走族?」
「そう。まぁ元々あの二人は前科あるしガチだけど」
「えええ……」
「怖!行くのは自由だけど気をつけなよ?」
「クラブにいる時は割と普通の人たちだよ?」
「あれの普通が想像できないわ」
「久しぶりに見たけど、最近ご無沙汰の理由が関卍なら二人目当ての女子は安心するだろなー」
私はその会話に入ることができず、ひたすら聞き役に徹して相槌を打つことしかできなかった。クラブ好きの同僚の口から出た話は、どれもこれもが初めて知ることばかりだ。過去をあれこれ詮索する気はないし、それで何かを判断するつもりはなかったけれど、内容が内容なだけに衝撃的すぎた。
蘭ちゃんや竜胆くんと一緒にいる時に感じる視線についても、自分の思っていた理由と違うとわかって顔が引きつりそうになる。彼らが派手で目を引く見た目をしているのは事実だとして、恐らくほとんどの原因は私にあった。蘭ちゃんは手を繋いだりするタイプではないものの、連れ立って歩いているだけで関係を怪しまれていたのかもしれない。
「そういえばさんと前に一緒に行った時も来てたらしいよ」
「え」
「ほら、さんが一人で先に帰っちゃった日!あんな見た目だからすごく目立つんだけど、見なかった?」
「た、多分」
「丁度あの後くらいからなんだよね、顔出さなくなったの」
いきなり話を振られて、咄嗟に嘘を吐いてしまった。例の暴走族に入っているかもしれないことは、何も聞かされていないどころかその存在自体今初めて知ったことなので、暴走族と彼らのクラブ出没頻度との因果関係はわからない。ただ蘭ちゃんとクラブで知り合ったあの日、付き合っている間、浮気やその類のことはしないと彼が宣言してくれたのははっきりと覚えている。クラブで彼の姿を見なくなったことに関係しているかわからないけれど、個人的には期待してしまう部分ではあった。
蘭ちゃんと付き合い始めて2か月。知り合って5分経つか経たないかくらいで始まった関係に不安はあった。でも、一緒に過ごす時間が増えれば増えるほど、彼のことを好きになっている自分がいた。あまり愛情表現をする人ではないけれど、優しさや気遣いを感じられる部分はたくさんあって、その度に幸せだなと思わずにはいられなかった。
「長続きさせる保障はない」と最初から言われているし、どこからが彼にとって長続きしていることになるのかもわからない。知らないことだらけの中、お互いのことは徐々に知れたらそれでいいと思っていた。
私は人に話して聞かせるような特別な人生経験はしていない。話しておかなければならないような過去もない。小出しにしたってすぐにネタが尽きてしまうような、そんな人生だ。でもどうやら、蘭ちゃんはそうではないらしい。
本当は心のどこかでストッパーをかけていた自分がいたのかもしれない。日々蘭ちゃんに思いを募らせながら、彼のこと全部を知りたいと思っているのに、踏み込めなかった。そういうのはウザいと突っぱねられるのが怖かった。
好きになったら負けだ。今更気付いたところでどうしようもないとして、こんな気持ちのまま、どんな顔で彼に会えばいいのだろう。
* * *
仕事を終えて、二人へのお土産を買ってから灰谷家へ向かった。玄関で出迎えてくれたのは竜胆くんだ。蘭ちゃんには好物のモンブラン、竜胆くんは筋トレしているらしいのでケーキは避けてフルーツのゼリーを買った。ケーキの箱を渡すと、彼は嬉しそうに「兄貴ぃー!モンブラン!」と叫びながらリビングに消えて行った。
竜胆くんに続いてリビングに向かう。ローテーブルで食事中の蘭ちゃんが「おかえり」と声をかけてくれた。テーブルの上にはデリバリーで頼んだ夕食が並べられていて、彼が私にお箸を差し出す。
彼はいつもの三つ編み姿ではなく、髪の毛は結ばずそのままの状態にしてあった。昼間見たときに頬についていた血痕もないので、お風呂に入ったのだろう。キッチンから戻ってきた竜胆くんも髪の毛がセットされておらず、二人とも後はもう寝るだけといった状態だ。
竜胆くんが蘭ちゃんの隣に座ると、昼間の黒いコートを着た二人の姿がフラッシュバックした。夕食を頬張る彼らと昼間の彼らは全く違った雰囲気を纏っていて、未だに信じられない。
「あれ、ビビっただろ?」
「え?」
「特服着たオレらなんて見たことなかったよな?」
蘭ちゃんが焼売を子皿に取りながら、世間話を始めるかのように話題を切り出す。トップクの意味がわからずオウム返しすると、「特攻服。あの黒いコートみたいなやつ」と竜胆くんが説明してくれた。
「オレらだけ黒なんだぜ?いいだろ」
「う、うん?」
「やっぱ着るなら黒だよな」
色やデザインの話で盛り上がる兄弟を後目に、特攻服という言葉に物騒な印象しかない私は、イマイチ乗っかることができなかった。制服みたいなものと捉えるべきだとしても、彼らは学生でもなければ軍人でもないはずだ。だったら彼らは一体何者なんだろう。
この流れで聞くしかないと、今日知りたての単語で彼らに応戦を試みる。
「あ、あのね」
「ん?」
「、醤油取って」
「……どうぞ。えっと、関」
「さっきの焼売美味かったからにもやるよ」
「……ありがとう蘭ちゃん」
わざとなのかと言いたくなるくらい話をさせてくれない。これが日中、他人を殴っていた張本人たちなのかと疑いたくなるような穏やかな食事風景だ。
今日中には話を切り出すとして、食事くらいゆっくりしよう。何をしていたかは別としても、彼らだってきっと疲れているはずだ。強引に自分に言い聞かせてから、蘭ちゃんが取ってくれた焼売に噛り付いた。確かに美味しい。
一旦頭の中を空っぽにして食事に集中すると決めた矢先、目の前の二人が肩を小刻みに震わせ始めた。
「ダメだ兄貴、やっぱが可哀想だよ」
「諦めんの早ぇんだよオマエ」
本当にわざとやられていたらしい。笑い始めた兄弟を交互に見つめることしかできない。
私はこれでもそれなりの覚悟を持ってここに来たつもりでいた。家に着くまでに頭の中で何度もシミュレーションもした。玄関で出迎えられた瞬間に問い詰めることも、夕食を始める前に問い詰めることも、冗談めいて聞いてみたり真剣な空気を作ったり、頭の中でいろいろ試した。結局二人の顔を見るとシミュレーションは役に立たず、成り行き任せになってしまいそうになっているけれど、話だけは絶対にすると腹を括ってきた。
蘭ちゃんにとっては昼間の出来事は取るに足らないことで、私一人が思い詰めていたんじゃないだろうか。そんな考えが顔に出てしまったのか、焦り出した竜胆くんが少しだけ身を乗り出した。蘭ちゃんは隣で面倒くさそうにしている。
「オイ、勘違いすんなよ?別にオレら、はぐらかそうとしてるわけじゃねぇから」
「……昼間あんな場面見られるとは思ってねぇし、想定外だったんだよ」
「いやオレ言ったよ?の職場近いから、そのへん歩いてるかもしれねぇよって。そしたら兄貴」
「うるせぇよ竜胆」
昼間顔を合わせた後、一瞬でも私のことを話題にしてくれたのかと期待してしまう。勝手な妄想でしかないけれど、二人でどうしようと顔を突き合わせているのを想像する。難色を示す蘭ちゃん、それに対して冷静に物申す竜胆くん。今のやりとりから、そんな姿が思い浮かんだ。
思い出してみればこの話のきっかけを作ってくれたのは蘭ちゃんだったし、話をしたくないのではなく、どうにかして重たい雰囲気を避けようとしてくれていたのかもしれない。
「今日はタイミングが悪かった」
「よく言うよ。あれの数分前だったらボコってる最中だったし、ドン引き間違いなしだろ。多分今ここにいねぇよ」
ツッコミの手を緩めることのない竜胆くんが、私の目を見ず言葉をこぼした蘭ちゃんに的確に言い返した。直後にローテーブルの下で鈍い音がして、竜胆くんが小さく悲鳴を上げる。二度目ともなると言葉ではなく、蘭ちゃんの足が飛んできたようだ。
あの現場を見れば想像がつくことだけれど、本人たちの口から事実を聞かされるのはやはり違う。私が見た場面も十分刺激が強かったのに、数分前はあれより悲惨だったと聞かされるだけで血の気が引いた。蘭ちゃんにとって今日がタイミングの悪い日だったのは理解できるとして、竜胆くんの意見にも納得する。倒れていた数人を攻撃中の彼らなんか見てしまえば、約束をすっぽかすことはなかったとしても、ここへ来るかどうかかなり迷っただろう。
「もしかしたら今日もう来ねぇかもなって話してた」
「それは……ちゃんと話したかったし、事情も知らないし」
「人殴る事情ってどんな事情だよ」
「……」
「聞きたいことがあるなら全部聞けよ」
倒れ込むような形でソファに背中を預けた蘭ちゃんはそのまま天井を仰いだ。
聞きたいこと全部。ここに来るまでは望んでいた言葉のはずなのに、いざ本人にそう言われると狼狽えてしまう。面倒くさい女になりたくなかった。
だからとは言え黙っているわけにはいかず、様子見も兼ねて例の暴走族のことや彼らが何をしているのか、主に昼間同僚から聞いた内容の事実確認をした。結果として複雑な気持ちになったのは言うまでもない。私から尋ねなかったことも教えてくれた。関東卍會を束ねている人のことや2人がそこに所属することになった経緯、その前に所属していたチームの話など、想像していたよりもブラックで、ありふれた日常とはかけ離れた話だった。
「蘭ちゃんも竜胆くんもアパレルとか美容系とか、そっちの人だと思ってたんだよね。暴走族所属っていうのは斜め上と言うか……」
「別れたいなら別れるよ。知り合いに紹介できる肩書きじゃねぇしな」
そんなつもりはなかったのに、蘭ちゃんが急に「別れる」と口にして困惑する。反論しようとしたところで竜胆くんが立ち上がった。
「そろそろオレは退散するから、後は二人で話せよ」
そういう話は二人でどうぞ、と心の声が聞こえたような気がした。割と適当な解答をする蘭ちゃんの補足説明もしてくれていたのに、こんな形で一人だけ部屋に返してしまうのが申し訳ないと思いつつ、竜胆くんの気遣いに感謝した。
扉の閉まる音が聞こえると蘭ちゃんは身体を起こした。先程までは斜め前に座っていたのに対して、上半身を使って真横に移動して来る。
「悪意があって隠してたわけじゃねぇ。隠してたって言うより、知らなくていいことだと思ってた」
「恋人について、知らなくていいことなんてあると思う?」
「あると思うから言わなかった。知って悲しむのと知らないままの平穏なら、知らないままでいいと思ったから」
「蘭ちゃんの選択肢に『知っても悲しまない』っていう選択肢はなかったんだね」
「……なかったよ。何も知らない会社勤めのオネーサンには無縁の世界だからな」
言い返すことができずに言葉に詰まった。言われた通り、こんな裏社会は私には無縁の世界だった。話を聞く限り子供のやんちゃを超えているし、お金や利権が動いていそうな話は警察絡みとも言える。クラブで気軽に声をかけてきた相手が、そんな世界に染まっているなんて想像もしなかった。
「今まで私には無縁の世界だった。でも、もうそんなこと言ってられないよ」
「……」
「ごめんね蘭ちゃん。私蘭ちゃんのこと好きだよ。好きだから、そうですかじゃあさようならって言えない……」
蘭ちゃんの顔を見るのが怖くて、彼に膝枕されるような形に倒れ込む。ひんやりと冷たい彼の指先が、私の顔にかかった髪の毛を掬い上げた。心地よくてそのまま目を閉じて眠ってしまいたくなる。
「と長く一緒にいすぎて情が移った」
「……二か月は長い?」
「まだ二か月?」
「二か月だと思うけど」
「もっと長く感じてた」
蘭ちゃんが体勢を変えたようで、髪の毛が視界に覆いかぶさってきた。頭を下げているせいか声が近くに聞こえる。髪の毛がカーテンの役割を果たしているのか、距離が近付いたからか、彼の声が響いて頭の中が満たされる。
「蘭ちゃんがもう一緒にいたくないって思うまでは一緒にいて」
「いつになんだろな」
「そんな日ずっと来なくたっていいよ」
本音は言いたいけれど重たい雰囲気にはしたくなくて、蘭ちゃんの髪の毛の先端を指で摘まみながら言い返した。つるつるの毛先はブリーチでダメージを受けた髪の毛とは思えない。もうこれ以上今回の件については言及するまいとそのまま髪の毛の話でも続けようとしたところで、彼の指が私の唇に触れた。
何をされるんだろうと無抵抗のまま、言いかけていた言葉は飲み込んだ。唇をなぞった人差し指は顎に移動してからゆっくりと喉元へと下りていく。そのまま五本の指と掌で柔らかく優しく、喉を包まれた。苦しさは全く感じない。蘭ちゃんがその気になれば簡単に絞め殺すことができる、それくらいの危うさは感じ取ることができた。
「奪うのも終わらすのも簡単だよな」
「蘭ちゃんにとってはそうかもね」
「にとっては違う?」
「私が主導権を持ってるものなんてほとんどないよ」
「オレに対しては持ってんだろ?」
「……持ってるわけないでしょ」
もぞりと蘭ちゃんが動いたので私の頭も一緒に揺れた。閉じかけるくらい細められた私の瞳に、柔らかい何かが押し当てられる。それが彼の唇だと理解するのに数秒かかった。こういうことをするのは珍しい。
相変わらず蘭ちゃんの髪の毛しか視界には入っていないので、彼がどんな表情をしているのかはわからない。いつまで続くのかわからない幸せに、溜め息が出た。
蘭の年齢をある程度決めたかったので三天戦争後の設定としました。
それにくっついて関東卍會の話題を出したので、一応注意書きを。
2022/10/15