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■ 実装職人名鑑12: りくくに なおさん

 

実装職人インタビュー第12回。
今回は、スク・絵作品だけでなく、立体物までと大変精力的な創作活動をされている、りくくに なおさん。
実装のある、どこか歪んだ世界観の作品が魅力的かつ独創的です。
最近では、実装同人誌の参加でも注目されましたね。

 

  • 活動ジャンル:実装石
  • 職人タイプ:スク師&絵師&造型師
  • 活動開始時期:2011年9月頃〜
 

りくくに なおさんに、色々お尋ねしてみました……!

それでは早速ですが、自己紹介からお願いします!
 
りくくに なおです。
スク師兼絵師兼立体職人(見習い)です。
11年9月頃に、白保イラストうp(虐待マンガもどき)したのが最初。
基本白保にうpすることが多いデス。
 
このお名前の由来はなんですか?
 
エログロ系作品用のペンネームです。
元々使っていたペンネームのアナグラムでもあります。
本来なら、ギャラリーに命名して頂くのが本筋だったような気もします。
 
本来の活動ジャンルは、なんでしょうか?
 
いろんな名義があるんですが、りくくに なお名義では実装石が最初。
陸国奈緒名義では、ちょびっツえすえむマンガコピー本が最初(のハズ……)
 
えすえむ漫画……と。ちぃ覚えた。
それでは、何がきっかけで実装ジャンルに入り込みましたか?
 
きっかけは「実装石にごちそう」。
数年前に、「実装石を語る」を偶然読んでから……
気がつくと、地獄の過去スク読みを開始してました。
ええ、王様の絵がきっかけで……w
ほんとに罪作りな方です。
でも好きすぎて携帯電話の待ち受けにするぐらい、インパクトありますね。
 
それは私も見ました。初見の人にはすごいインパクトでしょうね……
それで、これまでどのような作品を作ってこられましたか?
 
■白保イラスト:
 ひとといし・実装クッキング・ロブスターと禿裸・虐待マンガもどき(くそむし1)…
 
■白保スク:
 ひとにあらず(成人向け)
 
スクの方が少ないですね……あれ?
白保にうpするのはまだ早いのかな? と思って、まだあまりうpしてないのです。
 
りくくにさんの作品傾向は、どのようなものでしょうか?
 
大人向けですw
あとは、その時々で降臨したネタに合わせて、愛護だったり悲哀だったりと。
あと、なんか大体人間の方が不幸になったりすることが多いかも知れないw
現在は人ネタと石ネタを交互に平行して、スク書いてます。
 
歪んだ話が多いらしいんですけど、当の本人はあまり意識してないですね……w
 
実装石と実装人作品では、工夫や方針などかなり変わってくるのではないかと思いますが、りくくにさんは、それぞれにどのようなこだわりをお持ちですか?
 
あまりこだわりはないです。
人間と実装石&人の関わり合いがテーマなので、石や人特有の反応の違いはあるけど、基本的に(人ならざる者)が人間社会に入っている状態をお話にしてますね。
SFチックなお話や、未来のお話は逆に不得意なので、得意な方にお任せしておりますww
しかし、なぜかどうも健全な人があまり出てこないというか……
 
元々、健全な人なんか殆ど出てこないジャンルの作品じゃないですかー!w
りくくにさんの代表作と、自作品のお気に入りを教えてください。
 
実装スクでは「ひとにあらず」でしょうか……一応最後まで仕上げたってことで。
イラストでは……「実装おでん(スク挿絵)」ですね。
ポイントは、玉子の照り具合。
塩保の画像一覧2ページ目辺りにあります。
 
どちらも代表作かどうかは判りません。
 
今後はどういう作品を作りたいですか?
 
その時々で書きたい物があれば、それをスクやイラストで表現するのみです。
ただ、すでに膨大な過去スクやイラストがあるので、もしかすると過去に似たような作品がすでに上がっていたりするかも知れません。
 
同人活動自体は引退しているので、個人誌発行などは考えておりません。
 
実装ジャンルに関わってから、何が一番変わったとお感じですか?
 
就寝時間が遅くなりましたw
色々と……
 
あと表現の幅が広がった気はします、スクもイラストもですが。

それから、つい緑色や子人やエルフミミなどに反応するようになりました。
あと、語尾に「デスゥ」ぐらいは普段からよく喋るので違和感なく使ってますデス。
 
立体物の製作をされる職人さんは、まだあまりいらっしゃらない感がありますが。
りくくにさん的に、立体作品を作るにあたって何か気を遣われていることはありますか?
 
基本的に、何かの作品にハマるとグッズが欲しくなるんですよ。
で、最終的に立体物が欲しくなるんです……手元に置いて直に触って愛でていたいんですよ。
でも実装石の立体物はそうそう売ってませんで……結局自作の道に踏み切ってしまいました。
 
作るからには「うわ! へたくそだ! もう二度と見たくない!」っていう物ではなく、自然とデスク周りに飾ってニヤニヤしててもいいぐらいのレベルの物を作ろうと心がけてます。
できれば、他人様に売ってもいいレベルにまで技術向上させたいのですが、難しいですね……
 
お気持ちはすごくわかります、やっぱり製品レベルはどうしても求めちゃいますよね。
それでは、このジャンルを始められて、一番嬉しいと感じたことはありますか?
 
特にないです。
ただ、まだ自分の中で創作する力が残っていたと思うと、何とも言えない気持ちになります。
 
また今までのジャンルにはない交流も生まれ、ネット時代ならではの創作スタイルを確立しつつあり、その点はすごく面白いな〜と思います。
作品にコメが付くのもうれしいデス。
 
それでは、一番嫌なことはなんでしょう?
 
立体物の材料を買うのに、ショップで取り寄せしなくてはいけないこと。
地方なので、本格的な材料はすべて問屋からお取り寄せになってしまうんです。
せめて近所にハンズがあればいいんですけど。
 
それから、職人の端くれとして……作品スルーや否定的なコメントが出ると、やっぱり凹みます。
 
なんだか、凄く本格的なんですねぇ……
ところで、スレと保管庫、どちらに作品投下をしたいですか?
 
出来ればスレ投下後に保管庫投下が理想なんでしょうが……
現在は保管庫直行ですね。
長文スクの場合は特に保管庫投下の方が都合が良い、というのもあります。
 
現在の実装ジャンルについて、何か思うことがあればお願いします。
 
正直、ここに来るのが遅すぎたと悔しい気持ちが強いです。
なんですけど、ピーク時に参加できたとして納得のいく作品を残せただろうか? と考えると、限りなくゼロに近いかも知れません。
 
今の実装ジャンルというのは、虐待ありき世界観を持つ独特なジャンルで、どうしても新規さんが入るには難しい点がありますよね。
けれど、虐待世界も大丈夫な方なら、こんなに美味しい素材はないと思うのです。
よく「アブナイ作品ばかり出す作者は、作者自体もアブナイ」と言われますが、そんなことはないですw
 
実装職人さん同士のネットワークやコミュニケーションについて、どう思われますか?
 
職人同士での繋がりを持ちやすいネット環境は、職人としてなら居心地がいいんですけど。
ギャラリーにしてみれば、職人は(作品を出してナンボ)ですから、あまり職人同士が固まりすぎるのもどうかな? と思うことはあります。
 
ただ職人の年齢からして、リアル生活が創作時間を縮めることが多い世代なので、どうしても寡作になってしまうんで、その点はギャラリーさんに申し訳ないなぁ……と思います。
 
最後になりますが、それでは、何か締めの一言をお願いします。
 
作品に文句を言える資格があるのは、職人でなくてギャラリー側……
それが嫌なら作品なんて書いて世に出しません。
基本、職人はマゾ気質でないと務まりませんw   ただギャラリーさんも、待っているだけではなく、ぜひ作り手側にもどんどん入っていって欲しいと思ってます。 実装ジャンルには、まだまだ未知の可能性やアイデアが、豊富に眠っているはずですから。
 

りくくに なおさん、インタビューへのご協力本当にありがとうございました!