Chapitre I. Associe de destin -- 02

佐助に指定された場所は、自宅から二駅ほど行った場所にある小さなパティスリーだった。
は腕に下げたマドレーヌを見遣り、苦笑する。カフェか何かだとばかり思っていたので、 手土産にと朝一番で焼いて持ってきてはみたものの、まさかパティスリーだったとは。
『SAN』と形の良いブロック体で飾られたガラスの扉を開けると、真っ先に目に入るのは たくさんのケーキが並んだショーケース。「わぁ」と目を惹かれ、次いで身体まで引き寄せられる。 店内は白と木目の調和が心地よい、落ち着いた内装をしていた。 もしかして佐助はの趣味を覚えていて、それでこの店を指定してきたのだろうか、と思うほどの趣味にぴったり合う。

キョロキョロと首を廻らせてみるが、店内には佐助はおろかレジのスタッフさえも居ない。
どうしよう、とりあえず座って待ってみてもいいのだろうか?イートイン用のスペースに置かれたイスを 眺めながら思案していると、調理着を身に纏った大柄な男性が厨房から現れた。帽子から僅かに 覗く髪は銀色で、左目には眼帯をしている。


「おっと、待たせてすまねぇな」
「あ、ハイ…あの、待ち合わせなので、ケーキの注文はもう一人が来てからでもいいですか?」


「おう」と威勢良く答えた男性はにドリンクのメニューを手渡した。
彼はそのまま焼菓子のコーナーへ歩いて行き、トレイに乗せた大量のフィナンシェをディスプレイし始める。 その後姿を見守りながら、「売り子は居ないのだろうか?」とは疑問に思った。厨房と接客を両方こなすのはさぞや大変だろう。

銀髪の彼が出してくれた水を口に含む。ピッチャーにはレモンスライスが浮いていて、 グラスを口元に近付けるだけでも爽やかな香りがした。
一息ついて、窓ガラス越しに道路を見つめる。佐助はどっちから来るのだろう。右の道からか、 左の道からか、正面の横断歩道からか。は手鏡を取り出した。眉は消えていないか、グロスははみ出ていないか、 ドキドキうるさい心臓の音をBGMに感じながら、顔の周辺は特に念入りにチェックする。
そこへ、コツリと足音を立てて、近付いてくる人の気配。


「お飲み物のご注文はお決まりですか?」
「あっ!あ、ハイ、えっと、ダージリン、を、」


顔を上げたの手から、パサリと音を立ててドリンクのメニューが床に落ちた。
「レモンかミルクはおつけいたしますか?」と、いやに丁寧な口調で尋ねてくるのは、誰であろう、佐助だった。 赤茶けた髪にコック帽を被り、腰で巻くタイプのエプロンをしている。「え、え、」との口からは言葉になりきらない驚嘆の声が溢れた。


「レモンとミルク、どっちがいいのさ、ちゃん」
「えっ…えええっ!?せ、先生?佐助先生!?」


一気に血が上り、顔が熱くなる。は口元に手を被せたまま「なんで?なんで!?」と繰り返した。手鏡の片隅には、 真っ赤になった自分の顔が映っていることだろう。


「お久しぶり、ちゃん」
「なんでっ…え、先生、ここで働いてるの?ケーキ作ってるの!?」
「そうだよ、ちゃんのせいで、大学辞めてパティシエになっちゃった」


と対面するように腰掛け、佐助は悪戯っぽく笑った。


「あの頃、ちゃんが色々作ってくれたじゃん?料理することはままあっても、俺、 菓子作ることなんてなかったからさ、ちょっと衝撃だったわけ。へぇこんなん作れるんだ、すげー!って」
「そ、そうなの…?」
「それがちょうど大学で何すればいいのか分かんなくなってた時で。こういう道もあるんだなーって思ってから、 気付いたときには大学やめて製菓学校入り直してたんだよねぇ」


は、家庭教師最後の日「お世話になりました」と深々と頭を下げて去っていた佐助の姿を思い出した。 あの時にはもう大学を辞める決心を固めていたのかもしれない。 「それで家庭教師も辞めちゃったの?」とが尋ねれば、佐助は「まあね」と頬を掻く。


「割の良いバイトで助かってたんだけど、折角なら食に関わる仕事をした方が良いんじゃないかって、 周りの助言もあったしね。やっぱり、勉強になるからさ」
「そうだったんだ…なら、そうやって言ってくれればよかったのに!」
「いやぁ、あの頃は照れ臭かったっていうか、ちゃんとモノになるかも分かんなかったわけだし。 今だからこそ、こうやってパティシエやってる自分が居るのはちゃんのおかげだよって正面から言えるんだ」


は再び、頬がぽわっと熱くなるのを感じた。
佐助はそれに気付いているのかいないのか、背筋を伸ばしてわざとらしくコホンと咳払いをする。


「ありがとう、ちゃん。ずっとお礼を言いたかったんだ」
「えっと…うん、じゃあ、どういたしまして」


自分はキッカケを与えたにすぎない、という思いはあるが、とりあえずお礼の言葉は受け取ることにした。


「ケーキ!ご馳走するからさ、好きなもの何でも頼んでよ。ほら俺、ホワイトデー前に辞めちゃったから、 バレンタインのお返しできなくて悪いなーってずっと思ってたんだ」


サッと立ち上がった佐助はをショーケースの前へと促す。
それに合わせて立ち上がりながらも、は自分の脚が震えているんじゃないかと気が気でなかった。
佐助は、憶えていてくれたのだ。もう10年も昔に、がチョコレートを渡したことを。それがバレンタインのチョコレートだったということも。 あまりに嬉しくて、少しでも気を緩めると泣いてしまいそうだった。

じっくりと間近で眺めると、ケースの中のケーキたちはどれを見ても美味しそうな輝きを放っていた。 「どうしよう佐助先生、決められない!」とがあっちこっちに視線を遣るのを、佐助は斜め後ろから楽しそうに覗き込んでいる。


「あーん決められない…!でも…でも、やっぱり、これ!フレジエにする」
「おー、さすがちゃん。フレジエはうちのオススメだよ。まあ、全部オススメなんだけどね」


“フランス風イチゴのショートケーキ”と簡単な説明の書かれたプレートを指差し、は言った。佐助は紅茶を淹れて来るから、とに座って待つように言う。

言われた通りイスに座って待っていると、ガラスの扉を開けてお客さんが入ってきた。 佐助は厨房に戻ろうとしていた足を止め、その女性客の対応にまわる。 ケーキを作って、接客をして、イートインの対応もして、忙しそうだなぁと思うのと同時に、 佐助がパティシエとして仕事をしているという実感が徐々に染み渡ってきた。


「お待たせー。レモンで良かったっけ?」
「うん、ありがとう先生。なんか…忙しそうだね。売り子さん居ないの?」
「うちは販売だけのスタッフは居ないんだよ。…いや、まあ実は製菓学校を卒業したての女の子が二人、 レジと厨房と両方担当してたんだけどさ。でも昨日、急に辞めちゃって」


が頼んだフレジエとダージリンティーをトレイに載せ、佐助がようやく厨房から戻ってきた。 二人居たという女の子だが、どちらも見かけないということは一気に二人とも辞めてしまったのだろうか? 向かい合わせに座った佐助に「二人とも?」と聞いてみると、彼は肩を竦めて「二人とも」と答える。


「なんで辞めちゃったの?」
「理想と違ったんだろうね。この仕事、ケーキの見た目と違って体力勝負みたいなもんだし」
「そっか…」


てっぺんに置かれたイチゴを崩さないように気をつけながら、フォークでクリームごと掬う。 それを口に運ぶと、カスタードの甘みがふわっと広がる。おいしい。すごくおいしい。はバッと顔を上げた。


「おいしい!佐助先生、これ、すっごくおいしい!!なんだろう、普通のカスタードじゃないのかな」
「そうそう、よく分かったね。バターをあわせたクリームで……」


佐助は感心したような表情のまま、途中で言葉を切った。
現役パティシエからクリームの秘訣を聞きだせるのかと期待していたは胸中でこっそり落胆した。やっぱり、企業秘密なんだろうな。 と、そうやって自分を納得させようとしていると、佐助は顔を輝かせての方へ身を乗り出した。


「あのさ!ちゃんさ、レジの手伝いしてくんないかな?…あ、ごめん、急すぎるよな。 そういうつもりで呼んだわけじゃないんだけど」
「え…て、手伝える、よ?あたし、失業中だから…レジも一応、スーパーで働いてたし…」
「ほんとに?いいの?俺から言い出したことだけど、迷惑じゃない?」


がうんうんと何度か頷くと、佐助は「じゃあお願いしていいかな?」と言って厨房からエプロンを持ってきた。 佐助がしているのとは違って、首から身体の前半分を覆う一般的な形のエプロンだった。そういえば、 さっきの銀髪の彼もこっちのタイプのエプロンをしていたような気がする。
カウンターの中に入り、佐助から「保冷剤はここ、持ち帰りの箱の予備はここ」と説明を受けている間、はなんだか信じられないような気分だった。


「あとは、そうだ。スタッフ呼んで…」
「い、いいから、先生からしておいて!みなさん忙しそうだし」
「えぇー、じゃあ、後でちゃんと紹介するよ」


拗ねたような顔をして、佐助は厨房に戻っていく。
そこでふと振り返り、手のひらでエプロンの皺を伸ばしていたに向き直る。


「分かんないこととか、厄介な注文とか来たらいつでも呼んでくれていいからね。…というかさ、ちゃん、うちで働けないかな!お客さんが落ち着いたら、ちょっと時間もらってもいい?」
「う、うん…!」


「ありがと」と笑い、佐助は今度こそ厨房に戻って行った。
佐助の居る、この居心地の良いお店で、働く。もしそうすることができたら、どれだけ幸せだろう。 厨房へと続く仕切りのドアを見つめながら、嬉しくて嬉しくて、カウンター内で大人しく立っているなんて とても無理なんじゃないかと思うほどだった。



が身悶えているのを知ってか知らずか、カランと音がしてガラス扉が開く。 来客だと気付いたはパッと笑顔を浮かべて「いらっしゃいませ!」と言う。
入って来たのは佐助と同年代くらいに見える男性だった。茶色い髪が自由奔放にあちこちに跳ねていて、 心なしか青い顔にはマスクをしている。 その人の大きな目が驚きと戸惑いで揺れているような気がして、は小さく首を傾げた。どうしたんだろう?というか、その髪は寝癖なんだろうか?


「…あの……」
「はいっ!」
「つかぬことをお聞きするが……どちら様でござろうか?」


「はいっ?」と今度は語尾を疑問符に変えた言葉がの口から飛び出る。
どうしてが臨時スタッフだと分かったのだろう、まさか常連なのだろうか。だとしても いきなり「どちら様?」とは聞かないだろう。それに、なぜ、そんなに古風な喋り方なのか。
頭の中が疑問でいっぱいになったの耳に、今度はキッチンから「あーっ!」という佐助の声が聞こえてきた。


「ちょっと旦那!大丈夫?熱あるんじゃなかったの?」
「んあ…まあ…ぼちぼち…」
「無理すんなって、顔色悪いよ」
「いや、どうにも店が…気になって……」


今しがた“旦那”と呼ばれた彼が、横目でチラチラとを窺う。
厨房から出てきた佐助はそれに気付くと、「ああ!」と合点がいったような声を上げた。


ちゃん。この人ね、この店のオーナーパティシエの真田幸村、さん。そんで旦那、 この子は俺の知り合いのちゃん。今日急遽レジの手伝いお願いしたんだ」


幸村は軽く会釈をしながら「それはかたじけない」と言う。つられて、もお辞儀をしながら「あ、すみません」となぜか謝った。 オーナーパティシエ。ということは、ここは佐助の店ではなく、この真田幸村という人物の店なのだ。


「本当に大丈夫?だから絶叫系はヤバイって言ったじゃん」
「おおお思い出させるな…!あそこまで恐ろしいとは誰も言わなかったではないか…!」


青白い顔を更に青ざめさせ、幸村は腕をさすりながら厨房へ消えて行った。 ポカンとするに、佐助が苦笑気味に言う。


「旦那さぁ、すぐ酔っちゃうくせに絶叫マシーンが好きなんだよね。ストレス発散になるんだとさ。 で、散々止めたのに昨日も勝手に後楽園行ってファイヤードルフィン乗って、気持ち悪くなるどころか ショックで熱出したんだよ。バカだよねぇー」
「へえ…なんか、ケーキ作ってそうなイメージじゃないかも…」
「そう?でも腕は確かだよ。フレジエは旦那の自信作だからね」


片目を瞑り、やたらとサマになるウインクをした佐助は、再び厨房へ戻る。
そうして程なく、ケーキたちの後姿を眺めながら『真田幸村…真田…サナダ…あっ、だから“SAN”?』と 連想していたの耳に、今度は幸村の大声が聞こえてきた。


「ならぬ!女子は絶対にならぬ!そなたらも昨日の事で根性の無い女子には懲りたであろう!? 辞めたければ一人で辞めれば良いものを、わざわざ連れ立って辞めおって!一人では厠にも行けぬ者どもが!」
「ちょっ…旦那、声デカっ…それにちゃんはしっかりした子だから大丈夫だって」
「信用なるものか!とにかくこの店では女子は二度と採用せぬ!良いな!絶対だ!」


もしもし、全部聞こえてますよ。と、は心中で悪態を吐いた。自分に向かって言われているのではないにしても、 「根性の無い女」などと言われているのを聞いてしまっては、同じ女性として気分が悪い。
厨房との間に設けられているガラスの小窓からは、佐助が「ごめんね」のジェスチャーをしているのが見えた。 それに対し「気にしてないよ」という意味を込めて、は笑顔で首を振る。佐助に罪は無い。悪いのは全部あのサナダユキムラだ。




日が落ちて、客足も衰えてきたころ、は佐助に見送られて店を出た。


「今日はありがとね、ちゃん。会えて嬉しかったよ。旦那がほんと、ごめんねぇ。ケーキ、ちゃんには全種類食べてみてほしいからさ、また来てよ」
「うん、ぜひ!」


オーナーパティシエが「女は採用しない」と断言した以上、が佐助と一緒に働ける可能性は無くなってしまった。一緒に働けることほど 嬉しいことはないが、それでも今度からは堂々と佐助に会いに行くことができる。 それだけでも出来るようになって、収穫ゼロで終わるよりは良かったじゃないか。

そんな風に考えながら歩いて、地下鉄の看板を見たとき、はふっと思い出した。肩に掛けたトートバッグの他は、全くの手ぶらなのだ。 持ってきたはずのマドレーヌは、どこに置いただろう?
長く考え込まずとも答えは分かりきっていた。店に置いてきてしまったのだ。

よりにもよって、パティスリーに手作りのお菓子を忘れるなんて!
取りに戻るべきか、それとも知らんぷりをするべきか。は右往左往しながら迷って、結局“SAN”への道を小走りに戻ることにした。 今ならまだ、間に合うかもしれない。中味を誰にも知られることなく回収できるかもしれない。 どうかそうであってほしいと願いながら、足を速める。







幸村がイートインのスペースにひっそりと置かれた紙袋に気付いたとき、 同時にカランと音がして店の扉が開いた。老人と青年が連れ立って入ってくる。 確か、月に1,2回ほど買い物にくる客だったはずだ。幸村は紙袋を片手に、 キッチリとお辞儀をしながら「いらっしゃいませ!」と言う。
カウンターに居た佐助は、幸村の手の中にあるものに目を遣り、それがの忘れ物だということに気付いた。しかし今は客が居るので、それは後回しに 「いらっしゃいませ」と愛想良く言う。


「やはり偶にはハイカラなものも食べんとのう、風魔!わしゃアレじゃ、いつものあの、 まぁるい桃色のアレを…む?無いぞ?いつもならこの辺にあるはずなんじゃが…」
「マカロンルージュですね、今日はちょっと、」
「なんじゃ売り切れか?」
「あー…えっと、まあ…はい…」
「そうか…売り切れか…」


老人はガックリと肩を落とし、溜息を吐く。そのショックで、なにか魂的な、 大事なものが飛んで行ってしまうのではないか、と佐助と幸村は見ていてハラハラするのだった。 介護役なのか、いつも付き添っている青年は無言でショーケースを指差す。 「他にも美味しそうなものがあるよ」と精一杯老人を励ましているらしい。
結局、彼らはマカロンではなく普通のカットケーキを数個購入して店を後にした。


「あのさー、旦那。俺、今日ちゃん(・・・・・)との約束ドタキャンしようかと思ったんだよねぇ。旦那まで休みなんじゃ、 店、それどころじゃないかなーって。ちゃん(・・・・・)って、ちなみに俺が昔家庭教師してた子なんだけど、そういえばちゃん(・・・・・)、いま失業中なんだってさ」


幸村から紙袋を受け取り、それを開封しながら、佐助はあえての名前を強調して言う。


「あ、話変わるけど、今日は旦那が仕上げ担当してるケーキは朝から売り切れ(・・・・・・・)だったんだよねぇ。 せめて販売の方に人が居たら(・・・・・・・・・・)なんとかなったかもしれないんだけど」
「…………」
「そういえばまた話変わるけど、俺、旦那がこの店出すときに言ってた事、全部憶えてるんだぜ? なんかもう、すっげぇ感動しちゃってさぁ」
「…………」
「“わざわざ遠くからこの店のケーキを買いに来てくれる人の為に、どんな大雨の日でも 必ず全種類ケースに揃えておきたい”って…」
「もう良い、佐助の言い分は分かった!新しい男のスタッフが見つかるまでだ、それで良かろう!」


どこが『話変わるけど』なんだ、と幸村は噛み付くように言う。佐助は「まぁまぁ」とそれを宥めながら、 紙袋の中のマドレーヌをひとつ手に取った。


「大体、俺は販売だけの店員は好かぬのだ。書物を知らぬ本屋の店員など、『何故そこに居る?』と 思わぬか?だから俺は、きちんとケーキを作れて、ケーキをよく知っている者にこそ売って欲し…」
ちゃん、厨房でも行けると思うけど?」


マドレーヌをひとつ、幸村に差し出す。不可解そうな表情をする幸村に「ちゃんの忘れ物」と言ってやると、彼は途端に顔色を変えた。 マスクをずらし、試すような視線でマドレーヌを観察すると、半分だけ齧る。


「……俺が作った方がうまいぞ」
「でも即戦力にはなるっしょ?」


その時、カランとまた音がして、扉が開いた。走ってきたのか、少し苦しそうに呼吸をしながら顔を覗かせたのはだった。彼女は佐助と幸村が手にしている物に気付くと、泣き出しそうに顔を歪める。


「おっと。お帰り、新人パティシエさん」


幸村はマドレーヌの残り半分を口に放り込む。
その意味を悟ったのだろう、は途端に顔を真っ赤にすると、恥ずかしそうに俯いてしまった。




  SAN Entree