西園寺隼人様
こんな手紙を受け取って、驚いていると思います。
毎日会ってるのに今更だけど、貴方に伝えたいことがあります。
僕があなたに伝えたいのはただひとつです。
いつも、颯爽と演舞をしている貴方を見ながら、僕は…。
好きです。
真剣です。
貴方と初めて出会ったのは、朝日町スポーツクラブでした。
あの頃の僕は、ただ強い男に憧れていました。
ハードなトレーニングをこなしていく貴方に追い付きたい、
そう思い、応援団にも入団しました。
あの日、僕の初の応援が成功しましたよね。
貴方は自分のことのように喜び、僕を褒めてくれました。
その時思ったんです。
貴方の笑顔がずっと見たい・・・。
貴方を僕だけのものにしたい・・・。
僕らしくないっていって貴方はは笑うかもしれない。
こんなに真剣なのは、生まれて初めてなんじゃないかと思います。
この手紙が、僕のいいたいことすべてです。
貴方の答えを、僕はいつまでも待ってます・・・。
菊地新太
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「(トントン)しんちゃん、まだ起きてるの?もう寝なさい。」
そう声を掛けられて、慌てて机から頭を起こした。
うわっ、いつの間にか寝てたんだ!
「はい!もう寝るよ、おやすみなさい!」
「おやすみー」と声が遠ざかっていった。
西園寺さんのことを考えてたら、練習の疲れも手伝ってウトウトしたみたいだ。
あれっ、西園寺さんのこと・・・?
「なっ、・・・やっ、☆%△*#!!!」
声にならない叫び声が出た。
そうだ、西園寺さんのことを考えてたら、どうしても僕の気持ちを伝えたくなって、
手紙なら書いて渡せるかも、って思ったんだった。
・・・・・・。
こんな手紙、渡せるわけないよー!
便箋を破ろうと手に持ったが、出来なかった。
これは、僕の大切な気持ちだから・・・。
誰にも見つからないように、机の奥にしまっておこう。
西園寺さん、僕がもっと自信が持てたら、
僕がもっと貴方に近づけたら、
この手紙を渡しますね。
菊地の気持ちがたっぷりこもったラブレターです。
いいね、青いねぇ。
夜に書いた手紙は、恥ずかしいよ〜。
とても好きな人には渡せないね。
菊地は西園寺さんに、この手紙を渡すのかなぁ。
手紙もいいけど、直接告ってよ!
うちの菊地は、そんなこと出来るのだろうか?
健闘を祈る!