キャラクター作成
キャラクターは以下の手順に従って作成される。
1.テンプレートの選択:テンプレートをふたつ選択し、初期能力値・成長能力値それぞれを足し合わせる。
2.成長能力値の調整:テンプレートから導き出された成長能力値に、さらに2点のフリーポイントを振り分ける。
3.固有精神コマンドの選択:精神コマンド表に示された「固有精神コマンド」のうち、そのキャラクターの性質をよく表すと思われるものを2つ選択する。
テンプレート
テンプレートとはそのキャラクターの職業、生き方、生い立ち、キャリア、才能などを表すもので、たとえばメカニック上がりのパイロットなら「メカニック」と「パイロット」のテンプレートを選ぶことで表現される。
目安として、ひとつ目のテンプレートには「日常生活における立場や職業、経歴」を表すものを、ふたつ目には「(現在の)パイロットとしての能力や素質」を表すものを選ぶこと。シナリオの都合等により、テンプレートに含まれる内容はGMが自由に変更することができる。
テンプレートにはふたつの要素が含まれる。
初期能力値:2つのテンプレートの初期能力値を合計したものが作成時点でのそのキャラクターの能力値となる。
成長能力値:レベルアップごとに上昇する能力値とその上昇値。ひとつのテンプレートごとに4点ぶんの成長能力値が定められている。
キャラクター作成時点でさらに任意の成長能力値2ポイント分を選択すること。ただし、ひとつの能力値の上昇値を3点以上にすることはできない。テンプレートを選択した時点で上昇値が2点を超えるものがあった場合、そのぶんの点数を、上昇値が1であるものに振り分けること。
この作業が完了したら、さらに2点ぶんの成長能力値を任意に振り分ける。つまり、レベルアップごとに成長する能力値は合計で10点ということになる。
PP
PPとはキャラクターの成長に使うことのできるフリーポイントのことで、能力値を上昇させたり、特殊技能を買ったりするのに使うことができる。
また経験値としての意味合いも持っており、10点ごとにキャラクターレベルが1レベル上昇する。
キャラクターレベル(CL)
キャラクターレベル=PP/10(端数切り上げ。つまり0PP時は0レベル)。1レベル上がるごとに、キャラクターごとに定められた「成長能力値」にしたがって能力値が上昇する。「最強のパイロット」は20レベル。
能力値
能力値とは、そのキャラクターがある分野に関してどの程度の知識や技術を持っているかを示す数値である。
PPを消費して、初期能力値+成長能力値を超えて任意の能力を成長させることも可能(能力値1点につき2PP。ただし、+「キャラクターレベル」ポイントが上限)。
HP…そのキャラクターが、生身でどれだけのダメージに耐えられるか。【頑健】+キャラクターレベル。1HPにつき1PPで成長させることができる。
■パイロット能力値
格闘…格闘属性を持つ武器を扱う能力。ダメージ量には直接関係しない。
射撃…射撃属性を持つ武器を扱う能力。ダメージ量には直接関係しない。
技量…一般的な意味での操縦の巧みさ。原作スパロボのように、特殊技能の発動やクリティカル率に関わることはない。
回避…機動による回避の能力。命中判定は「命中率(【格闘】【射撃】+武器の命中修正)−回避率(【回避】+機体の運動性)」を基準に行われる。
防御…今にも命中しそうな攻撃のダメージをできるだけ減らす能力。回避に失敗したときにこの値で判定し、成功すれば機体の装甲値を1.5倍として計算することができる。
■専門能力値
整備…主に機動兵器の整備や補修、設計を行う能力。電子機器やその他の機械についても同様。
諜報…尾行や尋問、保安機器に関する知識など、スパイ養成施設や警察で教えられるような情報収集・非合法活動一般に関する能力。
軍事…作戦の立案や戦略、戦術、戦史などに関する知識、現場での指揮能力を表す。
戦闘…銃器や爆発物といった近代的な兵器を扱うための能力。罠の設置や発見、サバイバルなどの技能も含まれる。
教養…知識量や教養の高さを表す。一般に「何かを知っているか」どうかの判定に用いられるが、キャラクターによって得られる情報は異なることに注意。
■一般能力値
生活…生活力や家事スキル、趣味の領域に関する能力。
運動…スポーツや身のこなしに関する能力。とっさに何かを受け止めたり、危険をかわしたりといった判定に用いる。
白兵…「戦闘」に比べ、より原始的な闘争の技術。素手や武器で敵と直接渡り合う能力のほか、待ち伏せに気付いたり相手の能力を推し量ったりといった用途に使うことができる。
頑健…精神と肉体の健康さ。苦痛や病気、毒物、精神攻撃などに耐える能力。
社交…人付き合いの上手さやコネの広さを表す能力。交渉ごとや情報収集などの判定に用いる。
精神コマンド
トランプ形式。セッション開始時に1枚ずつ配られるほか、判定でイベント(ゾロ目)が起こったとき、山から1枚引いて手札に加える。
1人のキャラクターが手札として持てるのは通常3枚まで。これを超えてカードを得たときは、得たカードも含めて任意のカードを1枚捨てる。
手札は伏せておいてもいいし、プレイヤー内でのみ見せ合うなどしてもよい。
余ったカード、使用済みのカードは捨て札としてまとめておき、山がなくなったらシャッフルして積み直す。
精神コマンドは自ユニットが未行動であるときならいつでも、同時に何枚でも使用できる。
シーン精神:シーンごとにGMがシーンの雰囲気や演出、ストーリーを暗示するようなコマンドを選択、「シーン精神(固有コマンドも含む)」として提示しておく。そのシーンで最も活躍した(シーン精神に沿ったロールプレイをうまく行った)プレイヤーにシーン精神が与えられる。
固有精神コマンド:ジョーカー(特別なカード?)が出たら、キャラごとに2つずつ定められた「固有精神コマンド(仮称)」のうちどちらかを得ることができる。これは通常のカードには含まれない強力な精神コマンドである。
重要NPCやボスも何枚かの精神コマンドを持つ可能性がある。
精神コマンドは以下の通り。
通常:熱血、ひらめき、集中、鉄壁、不屈、幸運、気合、努力、必中、加速、根性、狙撃、直撃、てかげん、激闘、突撃、偵察、脱力、献身、信頼、応援、祝福、激励、感応…全24種
固有:魂、気迫、連撃、愛、勇気、夢、再動、戦慄、大激励、ド根性、かく乱、絆、覚醒、友情、希望、期待、補給、連携…全18種
気力
気力とはキャラクターの精神的なテンションを表したもので、上昇するたびにクリティカル値が1ずつ下がり(「普通」で10〜「超強気」で6)、「弱気」以下になると行動にさまざまな悪影響を受ける。また、武器や特殊能力によってはその使用条件として一定段階の気力が要求されるものもある。気力は「気合」「激励」カードによって上昇し、「脱力」カードによって低下させられる。また、GMの用意したイベントによって気力が増減する場合もある。増減した気力はシーンが終了するごとに1段階ずつ「普通」へと近づいていく。ただし、気力の増減に何か別の原因があるなどの場合は、それが「取り除かれた」とGMが判断するまで、気力の状態は持続する。
原作スパロボと異なり、気力は数値ではなく以下の段階で表現される。
無気力→消沈→弱気→普通→充実→高揚→強気→超強気(→限界突破)
各段階の効果は以下の通り。
普通:スタート時。クリティカル値は10。これより気力が1段階上がるごとにクリティカル値が1ずつ下がっていく。
弱気:能力値すべてが−10される。また、クリティカルが起こらなくなる。
消沈:能力値すべてが−20される。
無気力:「消沈」の効果に加え、移動や攻撃を含む一切の能動的な行動が不可能になる。受動的な行動(防御および回避)のみ可能。
特殊技能
キャラクターの持つ特殊な技能や能力。特殊技能ごとに定められたPPを払うことで修得できる。修得するタイミングは基本的にシナリオとシナリオの間となるが、GMが許可すればシナリオの最中に特殊技能を修得する、あるいは元から持っているものを伸ばすこともできる。
レベルが定められている特殊技能を修得する場合、そのレベルは最大でキャラクターレベルまでとなる。
キャラクターの成長
PPの取得
シナリオが終了すると、各プレイヤーおよびGMは経験値としてパイロットポイント(PP)を得ることができる。この経験点はキャラクターではなく、プレイヤーに付属するものである。つまり、プレイヤー(持ち回りの場合、「プレイヤー」にはGMも含まれる)が複数のキャラクターを使用している場合、任意にPPを融通することができるのである。
PPの計算法は以下の通り。
そのシナリオに最後まで参加した:1点
他のプレイヤーを助けた:+1点
複数のシナリオにまたがるような強大な敵を倒した:+1点
キャンペーンシナリオを終えた:+1点
上手なロールプレイを行った:+1点
セッションの円滑な進行を助けた:+1点
会場の手配やメンバー間の連絡など、セッション外での活動を行った+1点
1回のセッションで得られるPPは平均4、5点程度が目安となる。ひとりのプレイヤーが担当しているキャラクターの数などによって調整すること。
レベルアップと成長
PPが10点貯まるごとに、キャラクターレベルが1レベル上昇する。このとき、キャラクター作成時に定めた「成長能力値」だけ能力値が上昇する。
また、PPを消費して能力値や特殊技能のレベルを伸ばしたり、新たな特殊技能を取得したりすることも可能である。能力値を成長させる場合は1点につき2PP(HPのみ1PP)、特殊技能はそれぞれに定められたPPを消費する。ただし、この方法で余計に伸ばすことのできる能力値の点数や特殊技能のレベルは、キャラクターレベルと同点までとなる。
この成長はシナリオとシナリオの間に行われるが、GMが認めればシナリオの最中に行ってもよい。