ユニットの作成

 

ユニットのデータは大きく分けて「機体性能」「武装」「特殊能力」からなり、「ユニットポイント(UP)」と呼ばれるフリーポイントを消費することで、機体性能を上昇させたり、新たな能力や武装を獲得したりすることができる。

プレイヤーがユニットを自作する場合、作成しようとするユニットについてのおおよそのプラン(基本的なスペックや武装の数、特殊能力の有無など)をGMに提示し、それに応じてGMがUP総計を決定する。プレイヤーが納得していれば、互いのUPに差があってもかまわない。

UP総計の目安としては、中堅どころのリアル系主人公機(例:Zガンダム、バルキリー、ダンバイン)で1200点程度、初期のスーパー系や高性能リアル系主人公機(例:マジンガーZ、旧ゲッター、νガンダム)で1500点程度、いわゆるスーパーロボット(長浜メカ、グレートマジンガー、ゲッタードラゴン)が2000点程度。

 

1.機体性能

 

まず、機体のサイズ(大きさ)を選択し、サイズごとに決められた「基本UP」を支払う。

サイズによって定められているステータスをさらに上昇させる場合、以下の表を参考にUPを支払うこと。

カッコ内の数字は、スラッシュの前が各ステータスの上がり幅、後が1段階ステータスを上げる際に必要なUP。「5〜50/20」などとあった場合、「ステータスを5点上げるたびに20点のUPを必要とし、最大で+50までステータスを上昇させることができる」ことを示す。移動力のみ上昇の仕方が他のステータスとは異なり、1点上げるのにカッコ内の点数の、さらにもう1点上げるにはその2倍のUPを必要とする。

サイズ

基本UP

HP

EN

装甲

パワー

運動性

移動力

SSS

250

50(5〜50/30)

35(5〜30/20)

12(1〜8/20)

0(1〜20/20)

25(5〜25/50)

6(1・50)

SS

300

90(5〜90/25)

40(5〜35/18)

15(1〜10/18)

5(1〜20/18)

20(5〜20/60)

6(1・50)

350

150(5〜150/20)

45(5〜40/15)

18(1〜12/18)

10(1〜25/18)

20(5〜20/60)

6(1・50)

400

200(5〜200/18)

50(5〜50/15)

20(1〜15/15)

15(1〜25/18)

15(5〜20/70)

6(1・60)

500

350(5〜350/15)

60(5〜60/12)

25(1〜20/12)

25(1〜30/15)

10(5〜15/90)

5(1・80)

LL

600

600(5〜600/12)

80(5〜80/12)

25(1〜20/12)

35(1〜30/15)

10(5〜15/90)

5(1・90)

LLL

800

1000(5〜1000/10)

100(5〜100/10)

25(1〜20/12)

50(1〜30/12)

5(5〜10/100)

5(1・100)

 

ユニットのサイズ・例

SSS:人間サイズ〜3m程度。テッカマン、オーガン、勇者ロボ、クロノス族、ボン太くん、変身ヒーロー

SS:アーマードトルーパー、ガーランド、タクティカルアーマー

S:オーラバトラー、フォーミュラ計画以降のモビルスーツ、SPT、バルキリー

M:モビルスーツ、ラウンドバーニアン、パーソナルトルーパー、マジンガーZ

L:大型モビルスーツ、モビルアーマー、ゲッターや超電磁シリーズなど、ほとんどのスーパーロボット

LL:モビルアーマー(大)、イデオン、ダイターン3

LLL:戦艦、ガンバスター

 

*「気力に応じてステータスが上昇する」ような機体を再現する場合、上昇分のステータスの消費UPが安くなる。「充実」ならUP−10%。「高揚」なら−20%。「強気」なら−30%。「超強気」なら−50%。「限界突破」なら−70%。

(例:Mサイズのユニット『マジンガー』が、気力「強気」以上でパワーが10上昇する『マジンパワー』を身に付ける場合:Mサイズユニットがパワーを10上昇させるのに必要なUPは180。これが−30%されて、126UPとなる。

 

*戦艦ユニット:他のユニットを搭載する能力を持つユニットを「戦艦ユニット」と呼ぶ。ゲーム上、搭載できるユニットの数や大きさに制限はないが、非常にまれな例外を除いて、戦艦ユニットが戦艦ユニットを搭載することはできない。マップの上では、あるユニットが戦艦ユニットの上に移動するか、戦艦ユニットの側が隣接するユニットを「搭載」することで収容が完了する。これは行動に数えず、移動の前後どちらでも行うことができる。

搭載されているユニットは、ターンの最後にHPとENが10%ずつ回復してゆく。弾数制限を持つ武器に関しては、同様のタイミングで弾数が最大値まで回復する。

 

 

移動タイプ

そのユニットが侵入できる空間を表す。空、陸、海、宇宙の4種類。何らかの原因でそのユニットが移動できない空間に放り出された場合、まったく移動できなくなるか、状況によってはもっと悪い影響(墜落する、沈没するなど)を受ける。選択ルール「地形適応」を導入していない場合、侵入できない空間・地形にいるユニットに対して格闘攻撃を仕掛けることはできない。

すべてのユニットは作成時点で「空」、「陸」、「海」のうちいずれか一種と「宇宙」を移動タイプとして持っている。移動タイプを新たに付け加える場合、一種類につき「基本UP/5」のUPを支払う。移動タイプをひとつ減らす(つまり、いずれかの空間専用にする)場合、同様のUPを得ることができる。

 

地形適応(選択ルール)

そのユニットが得意とする地形を表す。移動タイプと同じく空、陸、海、宇宙の4種類について、高いものから順にS、A、B、Cの適性が割り振られる。

各段階の効果は以下の通り。

 

S:移動力に不利な効果を受ける地形を通過する場合、そのペナルティを1マスにつき1点軽減することができる。

A:通常の地形効果を受ける。

B:移動力に不利な効果を受ける地形を通過する場合、ペナルティが1マスにつき1点大きくなる。また、運動性が1/2になったものとして扱われる。

C:移動力に不利な効果を受ける地形を通過する場合、ペナルティが1マスにつき2点大きくなる。また、運動性が1/4になったものとして扱われる。

 

あるユニットの持つ地形適応は、「移動タイプ」に含まれるものについてはA、それ以外はBとなる。ある地形についての地形適応をBからAにする場合は50点の、AからSにする場合は70点のUPを支払う。逆にAからBに、またはBからCに下げる場合は40点のUPを得ることができる。

 

*このルールを使用すると、さまざまな状況で判定に加算すべき修正値が増えるため、プレイが停滞するおそれがある。よって、「地形適応」のルールは武器のそれとあわせて選択ルールとする。

 

変形

ロボットの中には複数の形態を持ち、それぞれが異なるデータを持つものがある。例として、単純に変形するもの、複数のユニットが合体するもの、外部パーツを追加したり分離したりするものなど多岐に渡るが、システム上、これらはすべて「変形」として扱われる。

 

消費UP

変形能力を持つために必要なUPは、そのユニットが取り得るすべての形態のUP総計の50分の1に100を足した値となる。このUPは、すべての形態が支払わなければならない。

例:ゲッタードラゴン、ゲッターライガー、ゲッターポセイドンをそれぞれ2500、2000、2000のUPで作成する。この3つの形態のUP総計は6500。6500/50+100で230UPを、ドラゴン、ライガー、ポセイドンの各形態が支払うことになる。

 

部分変形

変形したユニットは、基本的に形態、機体性能、武装などが完全に変更されることになるが、これらの一部のみを変更する場合、UPがより安くなる。1箇所(武器1個)または2箇所のみを変更する(付け加える)場合、変形能力を持つために必要なUPは、通常のものに比べて80点安くなる。3箇所または4箇所を変更する場合は50点、5箇所または6箇所を変更する場合は20点安くなる。

このとき、「元々持っていた武器を消す」「ステータスを減らす」のは変更箇所に数えない。また、移動タイプと地形適応の変更はまとめて「1箇所」として数えられる。

 

合体

複数のユニットが合体してひとつのユニットになるような場合、パーツとなるユニットは合体前と合体後双方のユニットから計算されたUPを支払わなくてはならないが、合体後のユニットの方は「合体や変形ができること」についてUPを支払う必要はない。

 

回数制限

ある形態からある形態への変更が1回しか行えない場合、変形のために必要なUPは半分になる。3つ以上の形態を持っている場合は、どの形態からどの形態へと移行するのかをあらかじめ決めておくこと。

ただし、その変形が「脱落型(任意による変形の他、ダメージを受けて外部パーツなどが破壊されると形態が変更されるもの)」である場合、UPは「取り得る形態の数」倍となる。このタイプの変形の有利な点は実質的にユニット2つぶん(以上)のHPを持っていること、不利な点は破壊されると2度と変形できないことである。

 

2.武装

 

ユニットの持つ武装は、大きく格闘武器と射撃武器とに分類される。前者は【格闘】、後者は【射撃】で扱うもので、命中判定に課せられる修正に若干の違いがある。

このふたつのどちらかを選んだら、次に射程やダメージ、命中修正といった基本性能を決定し、最後にその武器に付属する特殊効果を選択する。

なお、特にGMが許可しない限り、ひとつの武器について消費できるUPは総UPの5分の1まで。

 

格闘武器

 

1.射程の決定

格闘武器をある射程で身に付けるのに必要なUPは「射程1:40UP、射程2:80、射程3:120、射程4:170、射程5:230」となる。

格闘武器は基本的にP兵器(移動後の攻撃が可能)である。移動後の攻撃が不可能なことにするなら、その武器の最終的な消費UPが−30%される。近くのマスには攻撃できないようにする場合、攻撃不可能な射程1につき20UP軽減される。

 

2.属性の決定

実体、ビーム、無属性の3つから選択する。いずれも0UP。

「ビーム」を選択した場合、武器の基本ダメージが5点高くなるが、移動タイプにかかわらず武器の地形適応が「海:B」となる。

「無属性」を選択した場合、武器の基本ダメージが5点低くなる。

 

3.ダメージの決定

格闘武器の基本ダメージは「1D10+10+機体のパワー」となる。さらに+1Dにつき+UP40。固定値+1につき+5。

期待値で見れば固定値を上げた方が高いが、ダイス数を上げるとクリティカル率が高まる。よって、気力制限のある武器についてはダイス数を高くするのがポイント。

 

4.命中修正の決定

あらゆる武器の命中修正はデフォルトで+0%。−10%にするなら−UP20、+5%ならUP20、+10%ならUP40、+15%ならUP65、+20%ならUP90、+25%ならUP120、+30%なら150UP、+40%なら185UP、+45%なら220UP、+50%なら260UPとなる(上限)。

 

5.使用回数の決定

あらゆる武器は、特に制限をかけないかぎり無制限に使用することができる。武器の使用に際し機体のエネルギー(EN)または弾数を消費することにする場合、UP増減は以下の通り。

 

EN5または弾数16:−10UP

弾数12:−20UP

EN10または弾数8:−40UPまたはその武器の総UP−10%(どちらでもよい)

EN15または弾数5:−80UPまたはその武器の総UP−20%

EN20または弾数3:−130UPまたはその武器の総UP−30%

EN30または弾数2:−160UPまたは総UP−40%

EN50または弾数1:−200UPまたは総UP−50%

 

6.地形適応の決定

その武器が得意とする地形を表し、空、陸、海、宇宙について、高いものから順にS、A、B、C、−(攻撃不可)の適性が割り振られる。

ある地形適応を持つ武器によって、より(機体の)地形適応の低い地形にいるユニットに攻撃する場合、地形適応の差一段階ごとに命中判定に+10%のボーナスを得る。より高い地形適応を持つ地形にいるユニットに攻撃した場合、地形適応の差一段階ごとに命中判定は−10%される。

地形適応によるその他の効果は以下の通り。

 

S:防御側にとって有利な地形効果を半減させることができる(例:回避率が+20%される地形に攻撃する場合、それが半減されて+10%となる)。

A:修正なし。

B:最終的なダメージが1/2になる。

C:最終的なダメージが1/4になる。

 

格闘武器の地形適応は、自身が侵入できる地形については「A」となる。侵入できない地形に関しては、それが陸または海であった場合は「B」、空または宇宙であった場合は「−」となる。

ある地形についての地形適応を一段階上げる場合、その武器の総UPが+10%される。逆にAからB、BからCに下げる場合は−10%される。「−」にする場合は、元の適応にかかわらずー20%となる。

 

射撃武器

 

ダメージ、命中修正、使用回数、属性に関しては格闘武器と同じだが、格闘武器と異なり、ダメージに機体の「パワー」は加算されない。

 

1.射程の決定

射撃武器をある射程で身に付ける場合の必要UPは、「射程1:30(P40)UP、2:50(P70)、3:60(P80)、4:70(P90)、5:90(P130)、6:110(P180)、7:140(P230)、8:170(P280)、9:200(P340)、10:240(P410)」となる。以後+1ごとに+40(P+180)UP。

 

射撃武器の場合、初期設定ではすべて移動後の攻撃が不可能である。カッコ内の「P○」とは、移動後攻撃を可能としたときのUP。

近くのマスには攻撃できないようにする場合、攻撃不可能な射程1につき15UP軽減される。

 

2.誘導兵器であるか否かの選択

サイコミュ兵器やミサイルなどの「誘導」タイプである場合、命中修正が+20%されるかわりに「切り払い」される可能性が生じる。誘導兵器であること自体にUPは必要ない。

 

3.地形適応の決定

射撃武器の地形適応は「地形3つがA、残りひとつがB」が基本となる。好きなように割り振った後、任意に上昇または低下させること。ただし、それがビーム兵器である場合、海の地形適応のみC、他はAとなる。

その他に関しては格闘武器のものと同様。

 

MAP兵器

 

MAP兵器とは、個別のユニットではなくある範囲のマスそのものに対して攻撃を加えることができる武器のことである。作品によっては「MAPW(Mass Amplitude Preemptive-strike Weapon、大量広域先制攻撃兵器)」の名称を使う場合もある。

MAP兵器の射程内にいるユニットすべてについて個別に命中判定を行い、等しくダメージが与えられる。これに対し「反撃」「回避」「防御」といったリアクションを取ることはできない。能動的な防御手段としては唯一「援護防御」のみが可能だが、援護防御を行ったユニットもやはり防御判定はできず、かつ通常の倍のダメージを受ける。

MAP兵器は通常の格闘・射撃武器と同じように取得し、その後MAP兵器の種類およびその他のオプションによる修正を加える。

 

MAP兵器の種類

・自機中心型(+100%):自機を中心とした半径「射程」マスの範囲に攻撃する。距離修正は目標までの距離から計算する。「自爆」タイプ(使用すると同時に機体のHPが0になる。なぜかパイロットは無事)にするなら+0%となる。パイロットをも巻き込むタイプの武器にするなら−100%だが、通常はそうした武器の使用はデータ化せず、イベントとして処理するべきである。

・着弾点指定型(+100%、射程内に入っていても自分は巻き込まれないなら+120%):指定した着弾点を中心とした半径「射程」マスの範囲に攻撃する。「着弾点までの射程」と「着弾点からの射程」双方にUPを支払うこと。なお、目標の位置に関係なく、距離修正は攻撃者から着弾点までの距離を基に計算する。

・方向指定型(+50%、拡散型または噴射型なら+100%):距離修正は目標までの距離から計算する。「拡散型」とは射程が1伸びるごとに左右にも1ずつ射程が広がっていくもの、「噴射型」とは射程1の段階で左右に1ずつ、射程2で2ずつの射程を持ち、その後射程が3伸びるごとに左右に1ずつ射程が広がっていくものを指す(→例)。

 

P兵器

そのユニットの原作設定が強く要求する場合を除き、基本的にMAP兵器は移動後には使用できず、精神コマンド[突撃]などの併用も不可能である。P兵器とする場合、同じ射程を持つ通常の武器に比べて、総UPがさらに+20%される。

 

敵味方識別

射程内に存在する味方ユニット(または攻撃者の指定したユニット)を除外できるようにするには、総UPを+30%しなければならない。P兵器にする場合と同じく、そのユニットの原作設定が強く要求する場合を除き、この能力を選ぶことはできない。

 

合体攻撃

 

合体攻撃とは、複数のユニットによる、特定の武器を用いた同時攻撃である。

合体攻撃を使用するには、合体攻撃に参加するユニットすべてが、主となるユニット(そのターンの行動として「合体攻撃」を選択したユニット)の周囲8マスのうちいずれかにいなければならない。

合体攻撃を成功させるには、合体攻撃に参加するユニットすべてが順番に目標への攻撃を行い、そのすべてを命中させる必要がある。判定を行う順序は、合体攻撃のたびに任意に変更することができる。

このとき、主となる1体以外は行動済みでもかまわない。ただし射程や地形などの点で、目標に攻撃できる位置にいなければならない。

主となるユニットの攻撃が失敗した場合、合体攻撃は未発に終わる。他の参加ユニットによる攻撃がひとつでも失敗した場合、主となるユニットの攻撃は(合体攻撃ではない)通常攻撃として扱われる。まだ攻撃を終えていない参加ユニットがいた場合、エネルギーや弾数は消費されない。

合体攻撃のダメージは、主となるユニットによるものに、その他のユニットによるものの半分を足した値となる。

合体攻撃の特殊効果は、参加する武器に備わっているものをすべて合計する。特殊効果が重複した場合など、GMの判断で合体攻撃ならではのより強力な特殊効果を与えてかまわない。

 

ある武器を特定の合体攻撃に使用できるようにする場合、武器の総UPに+20%される。

ある武器を、通常攻撃には使用することのできない「合体攻撃専用」として身に付けることも可能で、その場合のUPは−50%となる。

 

 

特殊効果

 

その武器に特殊な効果を付加する場合、カッコ内に書かれているだけUPが増減する。ただし、その他の制限と組み合わせて−50%未満にはならない。

 

バリア貫通(+20%):バリアを無効化してダメージを与える。バリアを発生させた上で貫通するとみなすので、バリア発生にエネルギーが必要な場合は通常どおり消費される。

スナイプ(+20%):特殊技能〈スナイプ〉と同様の効果を得られる。その効果は重複し、〈スナイプ〉を持つキャラクターがこの特殊効果を付加された武器を扱った場合、ペナルティは4分の1となる。

【技量】基準(+40UP):【格闘】【射撃】の代わりに【技量】によって命中判定をおこなうことができるようになる。

【格闘】【射撃】基準(+70UP):格闘(射撃)武器を【射撃】(【格闘】)によって使用することができるようになる。ニュアンスとしては「本来格闘(射撃)武器であるものを射撃(格闘)武器のように扱う」といったほうが近い。

捕縛効果(さまざま):攻撃を命中させたユニットに対し、ダメージの有無にかかわらず「捕縛」の効果を与える。格闘武器にこの効果を付加するなら+50%、射撃武器なら+70%。

ステータス低下(+10%/Lv、最大3Lv):ダメージを与えたユニットのステータスを「Lv×10」%低下させる。低下させるステータスは武器の取得時にあらかじめ選んでおくこと。命中率を低下させることもでき、その場合はすべての武器の命中率が「Lv×5」%低下する。ダメージの有無にかかわらずステータス低下を起こすことができるようにする場合、UPがさらに+10%される。

低下させられたステータスは、1ターンかけて【整備】判定に成功することで回復する。この判定は1シーンに1回のみ行うことができる。

移動力低下(+20%/Lv、最大3Lv):ダメージを与えたユニットの移動力を「Lv」点低下させる。UP以外の点に関しては「ステータス低下」と同様。

捕縛時のみ(−30%):自分が捕縛しているユニットに対してのみ使用できる。

気力制限(さまざま):「充実」以上でしか使用できないなら、その武器の総UP−10%。「高揚」なら−20%。「強気」なら−30%。「超強気」なら−50%。「限界突破」なら−70%。この効果は武器のみならず、機体のステータスや特殊能力にも付加することができる。

 

 

例など

ビームサーベル:射程1(40UP)、ダメージ2D+31(70UP、実際には機体の「パワー」とビーム兵器であることによる+5が加算)、命中修正+20%(90UP)→200UP

大車輪ロケットパンチ:射程3(120UP)、ダメージ7D+10(280UP)、命中修正+0(0UP)、弾数3(−20%)、「強気」以上(−30%)→200UP。

「切り札」:射程1(40UP)、ダメージ10D+12(410UP)、命中修正+30(150UP)、弾数1(−200UP)、移動後攻撃不可(−30%)、「強気」以上(−30%)、バリア貫通(+20%)→240UP

ビームライフル:射程4、移動後攻撃可能(90UP)、ダメージ1D+45(150UP、実際にはビーム兵器であることによる+5が加算)、命中修正+10(UP40)、弾数8(−40UP)→240UP

 

 

「撃ち分け」

「同一の武器だが、弾丸や発射モードが異なる武器」や「同一の武器を使った異なる技」などを表現するためのルール。元から持っている武器のデータのうち1箇所ないし2箇所を変更したものを追加する場合、そのUPは本来の4分の1となる。3箇所変更するなら3分の1、4箇所変更するなら半分となる。このとき、特殊効果「気力制限」を付加したり外したりすることのみ、変更箇所と見なされない。

こうした「割引」は、もともと持っていた武器と追加された武器いずれかのうち、UPの大きなほうが基準となる。

このルールを適用できるのは、元になった武器とそこから派生した武器の2つのみとなる。あるユニットがこうした武器の組み合わせを複数持つことは可能。

これによって追加された武器と元になった武器は「同じ武器を、2つの異なる使い方で扱っている」ものと見なされる。何らかの原因によって武器が使えなくなった場合、追加された武器と元になった武器の両方が使用できなくなるのである。

MAP兵器に関しては、その種類や敵味方識別の有無など、MAP兵器ならではの修正すべてをまとめて「変更すべき1箇所のデータ」とみなす。

 

3.特殊能力

 

シールド装備(装甲値+1につき5UP):「防御」に成功したときの(1.5倍された後の)装甲値を上昇させる。防御できる回数の制限を設ける場合、装甲値+1についてのUPが低くなる。1回しか防御できないなら2UP、3回なら3UP、5回なら4UP。ただし、いずれの場合でも増加分の装甲値がユニットの「パワー」を超えてはならない。ビームのみ、あるいは実弾のみに対して有効、といったシールドを表現したい場合、UPは−40%される。「通常より性能が良く、防御確率が高い」シールドを表現する場合、下の「能力値ボーナス」を使用すること。

分身(分身値1につき60UP):回避判定に失敗したとき、サイコロ1個を振って「分身値」以下が出ればその攻撃を回避したことになる。分身値は最大で7。

能力値ボーナス(さまざま):パイロットの能力値にボーナスを与える。【技量】【格闘】【射撃】のいずれかに+1するごとに+8UP、いずれかふたつなら+10UP、3つすべてなら+12UP、【回避】なら+1/+15UP、【防御】なら+10UP、その他の能力値なら+5UP。(例:「ゼロシステム」:【格闘】【射撃】+20(+200UP)、【回避】+20(300UP)、「超強気」以上(−50%)→250UP。

バリア1(さまざま):下の「EN消費」と組み合わせた装甲として扱う(組み合わせなくてもよい)。通常より−10%安く装甲値を上昇させることができ、接触によって不利な効果をもたらすような武器を防ぐことができるが、「バリア貫通」の特性を持った武器には無効となる。ビームのみ、あるいは実弾のみに有効ということにするなら割引率は−50%となる。

バリア2(さまざま):バリア1と似ているが、「ダメージを減らす」のではなく「一定の値以下のダメージを無効化する」もの。それ以上のダメージを受けた場合、バリアの効果はすべて無視される。バリア1に比べ、消費UPがさらに−20%される(通常の装甲に比べて−30%)。

マインドブロック(80UP):操縦者に特殊技能〈精神耐性〉と同様の効果を与える。

HP回復(ユニットの基本UP/5):毎ターンのはじめにHPが回復。「HP回復(小)」(全体の1割回復)ならそのまま、「HP回復(中)」(全体の2割回復)なら2倍、「HP回復(大)」(全体の3割回復)なら3倍のUPが必要。

EN回復(さまざま):「HP回復」と同じ。「HP回復」「EN回復」とも、原作でこれらに相当する能力を持っているユニットのみが修得可能。

複座/Lv(50/Lv):そのユニットが複数のパイロットによって操縦されることを示す。レベル数と同じだけ「固定精神コマンド」を余計に設定することができ、2レベルにつきひとつ、精神コマンドカードの最大所持数およびシナリオ開始時に配られる精神コマンドの数が上昇する(特殊技能〈精神コマンド増加〉や〈献身的〉と効果は重複する)。ただし、パイロットすべてが揃わなければロボットを動かせなかったり、操縦に関して不利な修正を受けたりすることもある。この特殊能力のレベルを「原作」のパイロット数と必ずしも等しくする必要はない。この能力はあくまで、複数のパイロットを持つユニットの有利さを表すためのものである。

マニュピレータなし(−基本UP/5):腕や脚などのマニュピレータが存在しないユニットを表す。「捕縛」から抜け出すことが不可能になり、格闘武器のダメージに「パワー」が加算されなくなる。不利な特殊能力であり、この特殊能力を取得することで、UPを支払うのではなく得ることができる。

 

EN消費

その特殊能力が1回(1ターン)発動するごとにエネルギーを消費する場合、その消費UPが軽減される。消費エネルギー5点で−20%、10点で−30%、15点で−40%、20点で−50%。

 

 

4.より「原作」らしく

 

このページにあるルールは、あくまでロボットやキャラクターの原作での能力や活躍を再現するためのものである。ルールによる制限(特にUPの上限に関するもの)が原作の再現を邪魔すると思われる場合、GMはあらゆる既存のルールを無視したてかまわない。

またそのコンセプトに立った場合、ユニットによっては、多少ゲーム的に「無駄な」能力もUPを払って身に付けなくてはならない場合がある。そうしたユニットを再現する場合(かつ、よく再現されているとGMが判断した場合)、GMは適宜UPを与えてかまわない。