-Travel at time-
スタート前小話
子供お披露目編
・ラシュヌ+ラグナ+シャスの場合
ND2023
ピオニー「それにしてもまさか双子とはなぁ。名前はなんていうんだ?」
ナタリア「上の子がウルスラグナで、下の子がフシャスラですわ」
ピオニー「そうか、そうか。やっぱりお前らの子だけあって2人とも金髪かぁ。ところで」
ガイ「なんですか?陛下」
ピオニー「いや、アッシュやルークにはもう見せにいったのか?」
ガイ「いえ・・まだですが?」
ピオニー「はっ?なにやってんだよお前等。俺なんかよりもあいつ等が先だろ」
ガイ「いえですが・・・自国の皇帝陛下を差し置いて他国へ先に行くわけには・・」
ピオニー「そんなの関係ないだろ。お前ら幼馴染で親友なんだろうが」
ガイ「はあ・・・ですが・・・」
ピオニー「俺本人が言いつってんだから良いんだよ。ほら、ここが終わったら今度こそさっさと見せに行って来い」
ガイ「はあ・・・・・」
ナタリア「まあガイそんな気のない返事で。ピオニー陛下は気を使って下さっているのですから、それ相応の返答をするべきですわよ」
ガイ「・・ナタリア」
ナタリア「陛下、お言葉ありがたく受け取らせていただきます。ここが終わりましたらお気遣いの通りすぐにバチカルに向かいたいと思います」
ピオニー「そうか、そうか。うん、ナタリアにとっては久々の里帰りだしな。楽しんで来いよ」
ナタリア「ありがとうございます」
ジェイド「失礼します」
ピオニー「おっ!ようやくきたな。な〜にやってたんだよ。さっさと来いって行ったろ」
ナタリア「そうですわ。貴方にも見ていただこうと思っていたのですから」
ガイ「旦那、久しぶり」
ジェイド「お2人ともお久しぶりです。ナタリアは出産後、特に問題もなく母子ともに元気そうで安心しましたよ」
ナタリア「ありがとうございます」
ジェイド「・・・この子達ですか。名前は?」
ピオニー「兄の方がウルスラグナで、弟の方がフシャスラだとさ」
ジェイド「そうですか・・・いやぁ、しかしこれは・・・」
ガイ「ん、どうかしたか?」
ジェイド「いえ・・一見、上の子の方が貴方に似そうとみせかけて、下の方が貴方に似そうですね・・・」
ガイ「・・そうか?」
ジェイド「ええ・・・特に譜業好きのあたりとか似そうな気がしますけど。勘ですが」
ナタリア「・・・それは」
ガイ・・ナタリア。なんでそこで微妙なリアクションするんだよ」
ナタリア「えっ、いえ・・・それはその・・・」
ピオニー「あっ!そういえば、ジェイド。お前あいつは一緒に連れてこなかったのか?」
ジェイド「ええ。一応連れてこようとしたのですが・・・読んでいる本が丁度いいところだから後で行くと言われてしまいましてね・・・」
ピオニー「ふ〜ん。ま、あいつあの歳で嘘だと思うくらいにしっかりしてるからな。さすがお前の・・・」
ラシュヌ「しつれいします。へいか」
ピオニー「お、噂をすれば」
ガイ「・・・子供?陛下、この子誰ですか?」
ナタリア「なにか・・・どこかで見たような顔の気が・・」
ラシュヌ「あ、おとうさん。おへやにわすれものしてましたよ。はい」
ジェイド「おや、これはすいませんね。ラシュヌ」
ガイ「・・・・・おとう・・」
ナタリア「・・・・・さん・・・?」
ピオニー「そ、ジェイドの息子のラシュヌだ」
ガイ「・・・・・・・ちょ、ちょっと待て!旦那、いつ子供ができて・・・」
ナタリア「それ以前に結婚はいつされていたのですか?!」
ジェイド「おや、そういえば言っていませんでしたか。すいません」
ガイ「いや・・別に。じゃなくって、謝って欲しいわけでもなくて!」
ピオニー「式は挙げてないよな。出来ちゃった婚なうえに、色々どたばたしてたから式挙げるどころじゃないし」
ジェイド「そうですね〜。仕事等が忙しくてすっかり貴方方に報告するのを忘れてました」
ガイ「忘れてましたじゃないだろ。だいたい、その子の大体の歳・・・」
ジェイド「今年で2歳になります・・・」
ナタリア「・・・ということは、2年も報告を疎かにしてましたの・・・?」
ジェイド「・・・・・そういうことになりますね」
ガイ「・・・・寧ろ、俺達に全く知られなかった事自体が凄いぜ」
ラシュヌ「おとうさんですから。これくらいでおどろかれてはこまります」
ガイ「・・・・・・・・」
ナタリア「・・・・・・・」
ガイ「なあ、ナタリア・・・」
ナタリア「ええ・・・今間違いなく私も貴方と同じことを感じ取りました」
ガイ「・・・小さいジェイドがいる」
ナタリア「ええ・・まさにその通りですわ」
後日、報告を受けたアッシュ、ルーク、ティア、アニスの4人もガイ、ナタリアと同様の反応示したらしい。
・サエーナの場合
ND2024
ディスト「・・・・・・なんで、貴方たちがここにいるんですか?!」
アッシュ「何か文句でもあるのか?」
ルーク「あ、ディスト久しぶり〜」
ディスト「はい、お久しぶり・・ではなくて!文句もなりも、他国の国王夫妻が何の前触れもなく普通にこのマルクトの宮廷にいるんですか?!」
アッシュ「貴様こそ人のこといえた義理ではないだろ。元国家反逆者」
ディスト「・・ぐっ。貴方って人は・・六神将だった頃からいつもいつもそうやって・・・」
アッシュ「はっ。てめぇが不甲斐ねえだけだろうが」
ディスト「なんですって?!」
ルーク「もう2人とも止めろよ〜」
アッシュ「・・・・・ルークがこの場でキスの1つでもしてくれるのなら、止めない事はないが(にやり)」
ルーク「ばっ・・・もう、恥ずかしいだろ」
アッシュ「・・・嫌なのか?」
ルーク「・・嫌じゃ、ないけど」
ディスト「・・・あ〜すいません。そこの万年新婚夫婦。無視されるとそれはそれでこう・・・」
アッシュ「・・ちっ・・・なんだ、鬱陶しい」
ディスト「誰が鬱陶しいですって?!」
ルーク「あ〜もう!だからまぜっかえすなって。ところでディスト・・・」
ディスト「なんですか?」
ルーク「・・さっきから、なんで後ろ向いたまま話してるんだ?」
ディスト「ぎくっ!」
アッシュ「怪しいな・・・何か隠してるのか?」
ディスト「か、隠してませんよ・・ええ、隠していませんったら!」
ルーク「・・・・・・あっ!ジェイドとラシュヌだ。お〜い」
ディスト「じぇ、ジェイドにラシュヌ」←思わず振り返り
ルーク「嘘だよ・・・って!」
アッシュ「・・ディスト。貴様の腕の中のそれはなんだ?」
ディスト「えっ・・・?あ〜〜しまった〜」
ルーク「・・赤ちゃん、だよな」
アッシュ「貴様・・・どこから攫ってきた」
ディスト「攫ってなんていません!正真正銘、私の子です」
ルーク「ええ〜〜!」
アッシュ「なんだと・・・?」
ディスト「はあ・・・何か絶対言われるだろうと思ったから隠しておきたかったのに・・それにルークだけならともかく、アッシュだとこの子に悪い影響がで・・・」
アッシュ「ディスト・・しっかり聞こえてるぞ」
ディスト「・・・あっ」
アッシュ「貴様・・他国の王を侮辱した不敬罪でそんなに犯罪者に返り咲きたいか・・・」
ルーク「アッシュ・・・幾らなんでもそれ横暴・・・でも、まさかディストが親かぁ。ジェイドの奴もだったけど、いつ結婚してたんだよ?」
ディスト「1年ほど前に・・・私もジェイドと同じで誓いをたてるだけのものでしたから、知られてないのも無理ないですが・・・」
アッシュ「・・貴様といい、あの眼鏡といい・・・・・ちゃんと報告くらいしたらどうだ」
ルーク「まあ、まあ・・・で、そのことの名前なんて言う言うんだ?」
ディスト「サエーナといいます。古代イスパニア語で『気高き木々の守神』です」
ルーク「へ〜〜、良い名前じゃないか」
ディスト「でしょう。私はこの子を、必ず清楚で優しく思いやりがあり、知的で私の譜業研究に理解と協力を示してくれるような、そんな素晴らしい子に育てるのです!」
アッシュ「・・お前の娘という時点で前半はほぼ全滅だな」
ディスト「なんですって?!」
ルーク「はははっ・・・」
アッシュの言うとおり、ディストはこの数年後理想と現実の違いを思い知らされることになる。
ちなみにアッシュとルークがマルクトに来ていたのは、この時ルークが妊娠はじめのため、臨月が近づいて動けなくなる前にお忍びで旅行に行こうということになったからである。
・ND2025
アニス「うわ〜〜、かっわいい〜」
ティア「ええ・・かわいいv」
ルーク「だろ。自分で言うのものもなんだけど、こんなに可愛く生めて幸せだぜ」
ジェイド「まあ、普通赤ん坊と言うものは万物共通で可愛いものですからね」
アッシュ「・・・それはどういう意味だ?俺達の子がそんなに可愛くないとでも言いたいのか?」
ジェイド「いえ、いえ。別にそういうわけではありませんよ。親ばかご苦労様です」
アニス「うっわ〜、少将今日もぜんか〜い」
ナタリア「ご自分の子には随分甘いですのに」
ティア「そうなの?」
ガイ「ああ・・ピオニー陛下情報によるとな。それにしても・・・男の子が生まれてよかったな」
ルーク「う〜〜ん。俺的には男の子でも女の子でも俺とアッシュの子だから嬉しいんだけど・・・やっぱり王室的には男の子の方が良いんだよな」
ジェイド「ま、大体はそういうものですね」
ナタリア「でもお2人の最初の子と言うことは、晴れてこの子が次期第一王位継承者ですのね」
ガイ「そういうことになるな・・・」
ナタリア「私少し安心しました。王位継承権を放棄した身として随分無責任かもしれませんが・・・でもやはり、お2人の間にこうして子供が出来てくれて、嬉しいと同時にとても安心感があります」
ルーク「ありがとう。ナタリア」
ティア「ところで・・名前はもう決めてあるの?」
ルーク「うん。アッシュと2人で決めたんだ」
アッシュ「アシャワヒシュタ。古代イスパニア語で『浄化たる焔の神』だ」
ガイ「お、良い名前じゃないか」
アニス「う〜〜ん・・なんかここまで神シリーズばっかりだよね」
ティア「神シリーズ?」
アニス「そ。だって少将の子供も、ガイとナタリアの子供2人も、ついでにディストの子も、皆古代イスパニア語で『〜〜〜の神』とかつくの選んでるし」
ガイ「・・そういや、そうだな。別に示し合わせたつもりはないんだけど・・・」
アニス「こうなると・・次に誰かの子供ができたりしたら、その子もそういう方向の名前だったりして」
ルーク「あ、じゃあ次の子もそういう感じの名前にするか?アッシュ」
アッシュ「そうだな・・ディストや眼鏡の子供と一緒と言うのは少し気に食わんが・・・兄弟で名前に共通点があるというのはいいかもしれんな」
ルーク「次は女の子作ろうな」
アッシュ「ああ・・・」
アニス「うわ〜〜・・1人目が生まれたばっかりなのに、早くも2人目作る気満々だよ・・・この万年新婚夫婦は・・・」
ガイ「・・みたいだな」
ナタリア「・・あら?ちょっとルーク、よろしいかしら?」
ルーク「どうした?」
ナタリア「この子・・・左目が銀色ですのね・・・」
アニス「あ、本当だ。オッドアイ」
ジェイド「・・・ですが、変ではありませんか?」
ティア「変って・・何が?」
ジェイド「キムラスカの王族は代々赤髪と翠目で、ましてやまったく同じ色素のこの2人の子供が片目だ銀色と言うのは・・・」
アッシュ「変だと言いたいのか・・・」
ジェイド「いえ・・・」
ルーク「ああ、気にするなよジェイド。俺とアッシュも最初に気づいた時、気になってすぐに調べてもらったんだ」
ティア「で、どうだったの?」
ルーク「・・キムラスカ王家にも、ファブレ家にも、一切現れた事のない色らしい。もちろん、外からこういう目の色の人が入ってきたこともないって・・・」
アッシュ「つまり・・・隔世遺伝でもないということだ」
ガイ「・・じゃあ、ますます解らないじゃないか」
ルーク「・・・別にいいさ。そんなの気にしなくても、この子が俺達の子供にかわりはないんだから」
アッシュ「ああ・・・」
ガイ「そっか・・・」
ジェイド「・・・ですが、やはり少し気になりますね。私にも少し調べさせていただいてよろしいですか?」
ルーク「・・・そうだな。頼むよジェイド」
ジェイド「ありがとうございます。というわけで、ルークの了承も得られましたし、そこで嫌そうな顔をしている人もよろしいですね・・・」
アッシュ「・・・・・アシャに妙な事をしたらただではおかんぞ」
ジェイド「はあ・・信用がありませんね」
ガイ「・・・日ごろの行いだろ・・・」
結局、ジェイドさえ調べのつかなかったアシャの左目の謎がわかるのは数年後のことである。
・ラピスの場合
ND2031
ティア「・・・可愛いv」
アニス「意外にもアシャから8年経ったとはいえ、狙いどうり女の子が生まれたね」
ルーク「どうだ。アシャの時みたいに可愛いだろ」
ジェイド「親ばかっぷりも健在ですね」
アッシュ「何か文句でもあるのか・・・?」
ジェイド「いえ、いえ別に」
ガイ「名前はなんていうんだ?やっぱり前言ってたのでつけたのか?」
ルーク「うん。古代イスパニア語で『洗礼たる熱の神』でラピスヴィナだ」
ナタリア「また言いお名前をつけましたわね」
ルーク「へへへっ・・・」
アシャ「父上〜、母上〜。ラピスは?」
アニス「あ、王子様の登場だね」
ガイ「お〜本当にすっかり、アッシュやルークのガキの頃そっくりになったな」
ナタリア「本当に」
ルーク「アシャ。ラピスは今寝てるから静かにね」
アシャ「わかってる。ラピスおこしたりしないって」
アッシュ「偉いな・・・・・アシャ、もう1つ言っておくが、あまりあの眼鏡には近づくな」
アシャ「は〜い」
ジェイド「どういう意味ですか?アッシュ。それにアシャ殿下も素直に返事しないでください」
アシャ「だって父上がそう言ってるし」
アッシュ「お前は妙な事をアシャに吹き込みかねんからな」
ジェイド「失礼ですね〜。それがアシャ殿下の制御装置の製作者の1人に対する台詞ですか?」
ルーク「ははっ・・その件に関しては感謝してるよ」
アシャ「なに俺の話ばっかりしてるんだ。ラピスのこと見にきたんじゃないのか?」
ガイ「ははっ・・まあ、それはそうだな」
ティア「アシャ殿下はラピス姫の事大好きなのね」
アシャ「当たり前。ラピスは可愛い妹だし、それに父上と母上も、俺は家族皆大好きだ」
ルーク「アシャ・・・・・」
アッシュ「さすが俺とルークの子だ。良い子に育ったな」
アニス「あ・・親ばか・・・」
ティア「早く・・一緒に遊べるようになると良いわね」
アシャ「うん!」
アニス「でも大きくなったらお嫁にださないといけないんだよね」
アッシュ「・・・・・・・」
アシャ「・・・・・・」
ルーク「あ〜・・でも、アシャが王位継承したらラピスはファブレ家の跡継ぎになることになってるし・・・」
アッシュ「そ、そうだ。嫁などにいけるはずがない」
ジェイド「ですが、結婚相手はどの道できますよね。婿養子と言う形で」
アッシュ「・・・・・・・」
アシャ「・・・・・・・」
アッシュ「・・・許さん。誰がどこの馬の骨とも解らん奴に可愛い娘をやるか!」
ルーク「ちょっ・・アッシュまだ早いって・・・」
アシャ「・・ラピスが結婚・・ラピスが結婚・・ラピスが・・・」
ルーク「・・だからアシャも!」
アニス「・・・・・あ〜・・親ばかと、兄ばか・・・」
ジェイド「いや〜楽しい親子ですね」
ガイ「旦那・・こいつ等をからかって遊ぶなって・・・」
その後、2人が正気に戻ったのは小一時間後のことだった・・・(その間放置)