Lost Mise
〜失われし約束〜
二章 (前編)
朝の陽光がもれる木々の間の坂道をプラチナは登っていた。
地元の人間ならともかく、都会暮らしの彼には少々きつい道のりである。
もっともかつてはこの道も平気で歩いていたのだろうが。
ここにいた5歳までの記憶が何故か見事にない彼には自分が平気でこの道を歩いていたと言う確固たる自信がない。
普段、面倒なことはなるべくしないようにしている彼があえてこのような面倒なことをしているのはこの先にアレクがいるらしいからである。
それはつい数分前、場所は屋敷の玄関・・・・・
屋敷の玄関の前で右往左往するプラチナ。
ここに帰ってきてからのこともあるが昨日してしまったことをアレクに誤ろうと
彼女を捜しているのだが見つからない。
否、見つけたところで許してくれるだろうか?とプラチナは自問する。
昨日はあのままプラチナはアレクの部屋のベッドで眠ってしまい、朝起きると隣には規則ただしい穏やかな寝息を立てて眠るアレクがいた。
そして、彼女の髪や頬に触れているうちに起こしてしまい。
顔を真っ赤にさせて怒り絶頂のようなアレクに即部屋からたたき出されたのだ。
確かにプラチナもたたき出されて当然のことをしたと自覚はしているが何故自分があんなことを下のかがまったく解らない。
気づいたらしてしまっていたとしか言いようがない。
それに、アレクのあの一言に腹が立って絶対に止める気がうせた。
今でもあの言葉を思い出すたびに気分が悪い。
「あれ?プラチナやん」
思いをめぐらせていると不意に声をかけられた。
赤い髪の青年。
昨日ロードと共にいたうちの1人のルビイだった。
「ルビイか・・・何をやっているんだ?」
「見てわからへん?仕事中や」
見てわかれといわれても今の彼はただほうきを片手に持っているだけで。
これでどう仕事をしていると解れというのか。
「あ!その目うたごうとるな?」
「・・・・・何かようか?」
「お前こそ何しとるん?」
こちらが尋ねたはずなのに逆に尋ね返されてしまった。
いちいち突っ込むのも面倒なのでおとなしく質問に答えてやる。
「姉上を捜している」
「アレク?ああ、せやったらあいつも仕事中やな」
「・・・・・その仕事と言うのは一体なんなんだ?」
「え!?知らんのん?そらあかんで。次期当主ともあろう」
「いいから話せ」
いいかげん頭に血が上り殴りかかってこんばかりのプラチナに多少青い顔をして一変素直に答える。
「巫女や」
「巫女?」
「そう。この家に生まれた女もしくは当主の妻になる人間は代々巫女をするってしきたりなんや」
「そういえば・・・ジェイドが昔そんなことを」
「で、巫女はこの裏手の坂道を抜けた神社で毎日朝と夕方に儀式をするきまりなんや」
それからいくつかのことをルビイが説明するがもはやプラチナの耳には届いていなかった。
彼の目的はアレクがいったであろうその神社に行くことにすでに絞られていた。
そして、現在坂道を登りきったプラチナの目の前に見えるのは立派な神社。
しかしアレクの姿は見えず中かと思ったとき何かの音が聞こえた。
水が流れる音。
それもただの川のたぐいの音などではなくおそらく滝。
半ば引き寄せられるようにその音のする方へと無意識に歩みを進めていた。
神社の裏手にある獣道を進んでいくと暗い森の中木々の隙間を縫うように陽光が降り注いでいる場所があった。
そこには神社のそばらしい清涼感のある滝壺があった。
水がはねる音と共に聞き覚えのある小さな声がした。
「なん、で・・・ここに居るんだよ・・・・・?」
その声に反応してプラチナが見たその先には。
薄布の白い着物一枚を着て滝壷の中で水浴びをしているアレクの姿。
水にぬれているせいで着物が身体に張付き体のラインをはっきり見せ、また布が薄いために所々透けて見えている。
その身体にはあちらこちらに昨夜の名残の赤い痣があった。
それを見た瞬間プラチナに昨夜と同じ感覚が走る。
気づいた時には怯えるアレクの背を岩壁に押し付け無理矢理深く口付けていた。
「ふ・・・ん・・ふ・・・・・」
アレクが口内で小さく喘ぎ声を上げる。
やっと解放されたと思うと今度はプラチナが耳朶を甘噛みした。
「!あ・・・うん・・・・やぁ・・」
唇を離すと今度は首筋に舌を這わせていく。
それと同時に指を一本秘所へと当てる。
昨夜の名残もあり、アレクの身体は面白いように反応し身をそらせようとする。
ただ当てているだけだったそれを本当に浅く、第一間接にさえ差し掛からない程度に中に挿れた。
「やぁ・・・は・・ああ・・・やぁ・・だ・・・」
「本当に?・・・本当に嫌か?」
ぼろぼろ涙を流して拒否の言葉を告げるアレクのみ身元に唇を持っていきぼそっと囁き再び甘噛みする。
すでに囁かれる声すら刺激に変わっているアレクは暫くの間それでも首を必至に横に振って抵抗していた。
しかし、耐えられなくなってきたのか段々と首を振ることをやめてきた。
「ほら、どうして欲しい?ちゃんと人に頼む態度で言ってみろ」
くすくすといつもの彼らしくない表情を浮かべて楽しげにプラチナは囁く。
少なすぎる刺激にもう耐えられなくなったアレクは虚ろな瞳で無意識に呟いた。
「お願・・・い・・・いか・・・て・・・・・いかせてください・・・・・」
その言葉に静かにこくりと頷くとプラチナは今まで浅く挿れていた指を深く挿れ直し慣らすように内部を掻き回していく。
「ひあっ!あ・・・あん・・・は・・あっ!」
突然内部を掻き回していた指が引き抜かれ荒い息をしながら物欲しそうは表情をアレクが浮かべた。
次の瞬間、アレクの中に指とは比べ物にならない重量のものが押し挿った。
「ああ・・んやぁ・・・・は・・」
まだ慣れていないためか悲鳴に近い声で鳴く。
しかしプラチナが動き始めて暫くすると、ただ快楽に満ちた嬌声だけを上げるようになっていた。
「ああ・・んぁ・・・ん・・んは・・・あ・・あぁ」
「っ・・アレク・・・」
アレクの中でプラチナの熱が放たれた時どれほどプラチナが自分の名を愛しげに呟いたか、意識の朦朧とするアレクにも呟いたプラチナ自身にも解らなかった。
あとがき
・・・・・・・・・・
えっと・・・とりあえず・・・土下座します!!!
何か前回にも増してプラチナ様ダークでございます(泣)
そして、アレクも壊れてます?
これから更に壊れることになりますけど(撲殺)
ああ〜、一体いつになったらラブラブを書けるのか〜
でもこの滝のシーンは書きたかったんですよね。
これの設定の基になった某PCゲームにもあるのですがさすがにそれより内容軽くしました(当然だ!)
それにしても今回長い・・・(私の気のせいか?)
そしてまだ続きます・・・・・(やめろ)