ひとつの出来事が波のように広がって、なかなか止まらないのがとっても悲しいです。毎日のように、どこどこの中学生が高校生が自殺していた、と伝えられるのを聞いて、愉快に思う人はいないでしょう。
いじめって、残念なことに無くすのは難しいと思うのです。
1度もいじめを受けずに生きて来れたら、それはとても幸せなことです。
苦しみの大きさは様々ですが、悲しい経験をお持ちの方は少なくないと思います。
団体生活の中で、団体からはみ出すことを快く思わない人間という生き物だからこそ、生じる問題なのかもしれません。
多感な時期に自分をコントロール出来ずに、フラストレーションをぶつける方向を違えてしまっているのかもしれません。
認め合って、人間と人間として付き合って行くという事は、意外に難しいことです。
相手が自分と同じ人間だという、当たり前のことに気付くのが遅いこともあるでしょう。実際、私も遅かったと思う節があります。
あの頃、友人に対して対等な気持ちで接していただろうかとか、本当の意味で「相手の気持ちを考えて行動する」ことが出来ていただろうかとか、綺麗な上辺だけの言葉を好いていなかっただろうかとか、考え出すと恥ずかしいことばかりです。
今、小さな信号を出し続けているあなたに贈りたい言葉です。
「だから、あなたも生き抜いて」、どうか死なないで下さい。
誰も助けてはくれないかもしれません。誰か助けてくれるかもしれません。
自分で道を見つけられないかもしれません。でもどこかで大きな道に出会えるかもしれません。とにかく、死なないで下さい。
命をもっての訴えは、必ずしも相手に届くとは限りません。
生きていて苦しいのなら、空へ行っても苦しいかもしれません。
死にたいと思うことは、生きていれば何度かあることだと思うのです。
私は、昔、頭の中で微かにそんな思いが生じた時、自分よりも苦しい思いをしながら、現在幸せを手に入れた人を探しました。本やインターネット、TVのドキュメンリー等を観て、自分の苦しみの小ささを知りました。
この本もそのひとつです。
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