材料 と 腐食  

 この宇宙が誕生して140億年相当、わたし達の住む地球が誕生して46億年、地球上にはじめての 生命体バクテリア(A)が誕生して40億年、このバクテリアは硫化水素を好むものでした。地球には この頃は硫化水素がリッチであったようです。 この後 35億年前に 光合成で酸素を放出する シアノバクテリア(B)が誕生し、27億年前に大繁殖。このときに地球は酸素の豊富な星になった ようです。

この頃から 今まで硫化水素(H2S)中心の世界から 水(H2O)中心の世界に 地球は変貌しました。 一度 地球上に発生した生命体は絶えず子孫残す努力をし続けました。それが苦しい状況にあっても です。  そしてついに 20億年前に これらの相反する 嫌気性バクテリア (A) と (B) が  お互いに合体して互いのメリットを生かした、今で言う 細胞の基礎を構成しました。 これが わたし達の祖先の原点です。これは 地球で最大の画期的な出来事でした。
コーヒータイムです。金属はどうしてできたのかな。地球では? 。
このように 地球が誕生していろいろな金属が誕生しました。これらの金属の基礎上記したように 約30億年以上前にできたと思います。 生命誕生過程の頃で 地表表面は 金属が生成される ような、生命体に厳しい 温度・時間条件にはなかったと思うからです。

このように 金属は生成以来 絶えず 硫化水素(H2S) や 水 (H2O)にさらされてきました。 すなわち  イオウや酸素 と いつも反応する機会に追われていたのです。 金属の酸化物や 硫化物が もっとも安定して地上に存在するにはこのようなわけがあったのです。自然のなりゆきです。
さて ここから 腐蝕に関する 本題に入りましょう。

製品に使用した材料は時間経過とともに物性値が変化します。 金属の腐食もその変化の度合いは使用条件によって大きく異なります。 特に金属 銅系材料は 古来から広く使われているのですがその腐食実態が 多様で いろいろな現象が起こっています。それらについて実際の事例で 示してゆきましょう。今後 銅なんかどうでもよい などと言わずに 知見を広めて 生かしてください。


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腐食1  雰囲気気体と銅の腐食  
銅は雰囲気気体や液体の種類によって 大きな腐食を受けます。これらに ハロゲン、イオウ、リンなどがありましょう。ここでは 微量の塩素成分ガスによる事例です。樹脂などに不純物として 塩素化合物が含まれていることがあります。きわめて微量ですが之が封印されていると思わぬ悪影響を受けることがあります。

腐食2  オキシム成分と銅の腐食  
銅は雰囲気気体や液体の種類によって 大きな腐食を受けます。これらに ハロゲン、イオウ、リンなどがありましょう。ここでは 微量の塩素成分ガスによる事例です。樹脂などに不純物として 塩素化合物が含まれていることがあります。きわめて微量ですが之が封印されていると思わぬ悪影響を受けることがあります。

腐食3  接触抵抗と銅の腐食  
銅は電気材料に多く使用されています。電気をよく通すのがその目的です。しかし 電気接点での接触抵抗が不十分であるとその部分の抵抗値が大きくなり、発熱して 雰囲気酸素で銅が酸化します。 銅の酸化物は電気を通しにくくなり、ますます 発熱・酸化を繰り返して電気の流れを阻止し始めます。之では 本来の目的が果たせない。

腐食4 水中での銅の腐食  
銅は冷却水中の溶存酸素の存在有無で銅表面が酸化腐食されて腐食生成物が生じ、 この種類によっては流水を阻止するほど堆積することがあります。流水冷却がまったく効果がなくなるのです。

腐食5  流水中での銅の腐食  
銅系配管を流れる水はその入り口周辺において配管表面を腐食します。その腐食は エロージョン・コロージョンで思わぬ損害(最悪は配管の肉厚減少でのリーク)が起こりうる。

腐食6  自然界の銅と青銅貨の腐食  
ここは休憩雑学の場です。 地球誕生以前に ビッグバンから 水素から始まって いろいろな金属が誕生し、地球もその金属構成に従って地中のマグマから地表面にいたる全域で誕生したのでしょう。

腐食7  酸化銅の簡易除去法  
酸化銅の黒い皮膜を簡単に除去する方法があります。その機構も もどうであろうか? 詳細は 本文を見てください。

腐食8  海水中での金属の腐食  
 地球の海水は腐食性の成分が含まれており、淡水と異なる腐食挙動を示します。流速、塩分濃度など関係します。これらについて淡水、金属の種類、腐食速度など整理しました。

腐食9 銅の特異腐食現象例  
 一見 奇異な現象です。このようなこともあるのが 銅の特徴です。 銅は面白い物質です。このようなことを知って 逆にこれを生かす工夫を編み出すのが技術者でしょうね。