材料実践工学 の世界へようこそ

    電気機器の絶縁材料に起こる様々な諸現象の
    発生原理をより深く理解することに努めて
    より深く材料の本質自然を把握しようと様々な
    分野からの経験的な知識を駆使してその解明に
    努力してみました。まだまだ未知の道ですが
    いつかは皆様のお役立つこともあると思います。
    浅学ゆえの 取り違いもあろうかと思いますが
    皆様のご指摘・ご指導をいただき、これを加えて
    さらに 活用できるように努めたいと思います。
    今後も更なる情報の上積み整理したいと思います。
    ∞∞∞∞よろしくお願い申し上げます。∞∞∞∞

材料の本質を掴もう  

多くの技術開発の基本は材料の適切な選定にあります。この選定が十分機能が 果たすには 材料の本質は何であろうか,また 材料に生じる諸現象の発生原因は何に基 ずくのかなどを絶えず自問自答 留意して研究して把握して其の本質を活かす工夫が必要 です。うわべだけの知識で材料に接すると材料から とんでもないしっぺ返しを食らうことが あります。最近はコンピュータ・パソコン等のITの進歩とともに材料の本質構造を画面で見 て視覚的に応用技術の展開ができる時代になりました。すばらしいことです。皆さんとも  其の本質を理解してゆこうではありませんか。 ここでは此れまでの経験で知り得たことな どを以下に整理しました。少しでも 材料の奥深き中身を覗いてお互いに理解できれば  幸甚です。一人より 二人 、二人より 三人 で ますます  材料構成自然の単純さを 知りたい。少しでも皆様との 力添えになることを期待しています。 未知の道を 教えて いただければ なおうれしく存じます。
中身の詳しいことは 項目題名 をクリックして進んでください


目次は以下です。お好きな項目ところに進めてご覧下さい 
エポキシ樹脂について
‐‐@エポキシ樹脂の架橋について
‐‐Aエポキシ樹脂の化学構造の特徴
‐‐Bエポキシ樹脂の化学構造の特徴
‐‐Cエポキシ樹脂の熱分解ガス
  ‐Dエポキシ樹脂の反応形態
‐‐Eエポキシ樹脂のIR分析
‐‐F 架橋硬化反応・分子量と架橋点
‐‐Gエポキシ樹脂の架橋(単独重合の場合)
‐‐Hエポキシ樹脂の現状
其の他 樹脂について
‐‐@テフロンについて概要
‐‐Aテフロンの耐熱性・構造 分析
‐‐Bテフロンの耐放射線性
‐‐Cフッ素系材料の耐放射線性
‐‐D誘電材料の放射線等による環境劣化について
‐‐Eアラミドとはなんだ!
‐‐FNOMEXの密度物性
  ‐‐Gスーパー繊維について
‐‐H雲母(マイカ)
‐‐Iポリエステル 樹脂の硬化機構

   水について
‐‐@水の不思議な挙動?
‐‐A水の挙動の不思議さ(容積)
‐‐B水の挙動の不思議さ(比重)
放電・照射劣化現象
‐‐@JEARI MEMO1;LET効果?高分子材料の機械的強度向上
‐‐AJEARI MEMO2過酷な環境でも使える高分子材料
‐‐BJEARI MEMO3;コンクリート補強材としての高耐放射線性 アラミド繊維強化複合材料
‐‐CJEARI MEMO4;軽くて強いフッ素樹脂に耐放射線性を 与える架橋技術
‐‐D 材料の照射下での電気物性(JEARImemo)
  ‐E 放電による材料の劣化現象
‐‐F高電圧周辺での放電
樹脂の含浸技術に関して
‐‐@ 熱硬化性含浸樹脂の粘度管理(ポットライフ)について
‐‐A液状樹脂の注入含浸機構について
‐‐B表面張力の算出法(パラコール法とは?)
‐‐C表面張力の依存性
‐‐D液状樹脂粘度の反応論
  吸湿・溶解・漏洩・分解に関する技術
‐‐@気体・液体の漏洩(リーク)現象
‐‐A結露現象とは
‐‐Bプラスチクの吸湿現象
‐‐C絶縁油へのガスの溶解状況
  ‐‐D高分子からの発生ガス
物性評価に関する技術
‐‐@モールド品の強度
‐‐Aπナンバーを知っていますか
‐‐BSP値を知っていますか
‐‐Cその1 SP値の求め方
  ‐Dその2 エポキシ樹脂 単独成分の計算例 
‐‐Eその3 ポリマーと溶剤のSP値
  ‐ Fその4 Fedorsによる原子団等の蒸発エネルギとモル体積
  ‐‐Gアスペクト比
‐‐H複合材の複合則
‐‐I衝撃力の威力
‐‐J樹脂配合ミスの判別法(IR法)
‐‐K樹脂中の腐蝕成分分析
‐‐L樹脂の変色機構
‐‐M樹脂モールド品内部のガスの影響
‐‐N燃焼に関する理解

 

エポキシ樹脂について

材料   エポキシ樹脂の架橋について


合成のプラスチック樹脂には 熱硬化性樹脂 と 熱可塑性樹脂があります。これらの違いは 分子結合が3次元構造をとるか、2次元構造をとるかで判別されます。3次元構造とは架橋構造といって これが生じると熱に対して 不溶不融の樹脂になることが特徴です。2次元構造とは加熱すると溶融する、融点を持つことが特徴です。この2次元構造でも耐熱性がどんどん向上すると融解とともに分解する傾向になります。ポリイミド・芳香族ポリアミド・ポリエーテルエーテルケトンなどが該当します。スーパーエンジニアリングプラスチックスはこの傾向が大きいものが多いです。ここでは 熱硬化性樹脂の最大大手のエポキシ樹脂を例にして 分子量の違いから 架橋硬化反応で説明しましょう。どうぞ 中身を診てください。イメージで捕らえて理解してください。

材料8  エポキシ樹脂の化学構造の特徴
熱硬化性樹脂として エポキシ樹脂は多くの分野で使用されて 其の特性のよさをエポキシ樹脂の特徴を生かして活用したいものです。それにはエポキシ樹脂の構造を 理解しないといけません。化学屋さんでない人にも参考になるでしょう。

材料9・1 エポキシ樹脂の熱分解ガス その1 
汎用の常温硬化エポキシ樹脂 と 加熱硬化型エポキシ樹脂についての 不活性ガス(N2)中での熱分解による 発生ガス成分を調べました。 意外とこのような分析は少ない。特に エポキシ樹脂自体がエピクロルヒドリンという 塩素を含む化合物を出発原料としているので 腐食性ガス成分に注目してみてください。窒素ガス中での熱分解なので水素ガスが発生する。これが 空気中で熱分解したら 発生成分も変わるものがあるでしょうね。

材料9.2  エポキシ樹脂の熱分解ガス その2
前記の9.1は エポキシ樹脂の熱分解ガス成分の腐食性ガスを主体に示したのですが その他のガスではどうでしょうか?ココに示しました。

材料9.3 エポキシ樹脂の熱分解ガス その3  
今度は エポキシ樹脂の重量減少率を調べました。TGAという熱重量分析装置を用いて 雰囲気ガスを空気の場合、窒素の場合で見ました。グラフの見方は 縦軸は重量減少率を、横軸は一定での昇温速度での 温度を示します。 右下がりになるのは温度があがると重量減少する度合いが大きくなることを示します。熱劣化するのです。これらのグラフの温度上昇とともに減量が急変する最初の温度を熱分解開始温度と勝手に定義して 材料の耐熱性を相対的に評価することもあるのです。特に雰囲気ガス中では ガスの種類で熱分解開始温度や 重量減少の残渣(最高温度でのこれ以上分解していない残留物)量が異なることに注目。

材料21 エポキシ樹脂の反応形態  
エポキシ樹脂も用途によって 注入レジン、プリプレグレジン等 多岐にわたる。これらの基本的な反応形態を示した。同じエポキシ樹脂といっても それぞれの大きく異なる顔をもち、癖も強い。

材料20 エポキシ樹脂のIR分析  
 一般的なエポキシ樹脂 ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂の赤外線吸収スペクトル(IR)の分析例です。参考になるでしょう。

材料22 架橋硬化反応・分子量と架橋点
3次元架橋硬化状況を示したイメージです。分子量と架橋との関係についての概念を掴んでください。耐熱性はこの架橋点の数の状況で判断できる。
エポキシ樹脂の単独重合について架橋と分子量の関係についての概念を掴んでください。耐熱性はこの架橋点の数の状況で判断できる。

材料23  エポキシ樹脂の架橋(単独重合の場合)  
エポキシ樹脂の単独重合について架橋と分子量の関係についての概念を掴んでください。耐熱性はこの架橋点の数の状況で判断できる。

材料29  エポキシ樹脂の現状  
 多用されているエポキシ樹脂についての基礎知識。何が書いてあるのかな?。

其の他 樹脂について

材料1.テフロンについて概要
テフロンとは何者だろうか。とにかく すばらしい特性を有するものです。概要説明しています。次に述べる 分析結果とあわせてみてください。又 この技術事項の”はじめに”に記載した テフロンも読み合わせるとよいでしょう。

材料2.テフロンの耐熱性・構造 分析
@ テフロンの耐熱性は熱重量分析(TGA)という、加熱とともに材料の重量が減少してゆく様子をみる測定分析法で概ね推察できます。X軸は温度(昇温速度 10℃/min.)を示し、右側Y軸は重量減少率(wt.%)を示します。左側Y軸は 示差熱分析(DTA)結果で 熱量の変化を示します。下向きのピークがありますが これは吸熱でテフロンの融解熱(融点)を示します。 さらに温度があがると 上向きのピークが出てきます。これは 吸熱の反対の発熱、テフロンの分解熱です。TGA 結果から 500℃まではほとんど減量しないようです。融点も330℃程度です。

A 又 分子構造を推察するに 赤外線吸収スペクトル(IR)の結果を見ると いとも単純な吸収ピークであることがわかります。C-Fの結合の吸収ピークです。


材料3.テフロンの耐放射線性 
テフロンは耐熱性がすこぶる優れるのですが 欠点があります。放射線に対して弱いのです。同じように耐熱性がよいが放射線性に弱いのに シリコーンゴムがあります。放射線に関係する部位には其の使用限度があるのに注意しましょう。なお テフロンの耐放射線性を改善したものもあります。詳しくは 材料3を クリック。

材料4  フッ素系材料の耐放射線性  
テフロンのような フッ素系材料は耐放射線性が悪いことは別途示してありますが 此れを改善した材料も開発されています。この特性をココで示してありますので見てください。

材料5  誘電材料の放射線等による環境劣化について 
材料は放射線等の電磁波を受けると変質することを別に示しました。特に誘電材料である絶縁有機材料はその影響が大きい。私たち動物に限らず 植物なども含む生命体は 紫外線を受け続けると死滅に至ることがあります。地球上には大気圏があります。この上空部にはオゾン層があります。地上からこのオゾン層まで40km相当あるのだそうです。このオゾン層は 宇宙特に太陽から発せられる紫外線を吸収してくれるので 私たち生命体はいまこうして生命の子孫存続を維持しているのです。オゾン層の破壊による 環境問題はここに原点があるのです。オゾンを破壊することは地球から命を奪うことなのです。このように大気圏・オゾン層の領域をさらに越えて 宇宙のかなたに放たれた宇宙船などは このような放射線等電磁波を直接浴びることになり、そこに使用される材料のいろいろな宇宙線劣化による研究がなされてきました。ここに 其の一例をまとめました。じっくりと 見てください。オゾンに関する情報などは別途 私の雑学に示してあるので機会あるときにでも ご覧ください。

材料6.アラミドとはなんだ! 
アラミド繊維という言葉があります。このアラミドとはアロマチックアミド(芳香族アミド)の略称で耐熱性・放射線性・磨耗性などが優れたスーパ−繊維です。宇宙服の材料でもあり、最近ではスピーカの吸音材として高価なスピーカに使われています。市販品には概ね 2種類あり、それらは分子化学構造に違いがあり、それぞれに特有の特徴があります。従って其の特徴を理解して それに応じて品質管理して採用することが大切です。

材料6-2.NOMEXの密度物性 
NOMEXの厚さによる 比強度、比伸びなどは総じて厚さ10MILのNOMEXがよいようである。なお NOMEX の厚さは2MILから30MILまでのものは比強度はほとんど変化しないで一定である。厚くなるほど 密度は大きくなっているにも関わらず、比強度が一定であるのは製造管理が優れている事を示す。

特集 スーパー繊維について 
 最近の高分子スーパ―繊維についての特徴の一部を整理しました。高分子化学の急速の進歩で金属に負けないものが製品化されつつあります。

材料36.雲母(マイカ) 
雲母などのへき開性材料は 断面構造をミクロに見ると多層構造である。各層の結合部で剥離しやすいので へき開性を有する。 また よく 水に溶解しやすいのもマイカの特徴で 構造中に 水酸基(OH-)を有するので これが水と水素結合するためである。詳しい構造は本文で・・。

材料40.PR(ポリエステル 樹脂)の効果機構  
不飽和ポリエステル樹脂の硬化反応機構のイメージです。 この樹脂は2重結合部の開環によるラジカル反応です。エポキシ樹脂などはイオン反応に比べると 極めて早い。象の歩きと ピストルの速度の差のイメージを描いてください。それだけに 発熱も大きいので 冷却しながらの 硬化反応制御も関心事の一つです。特に 硬化希釈材(反応する希釈材)の臭いは 臭いのが特徴です。 これはスチレンなどの2重結合物質を使用するためです。


水 について

材料14 水の不思議な挙動?  
 この地球に水が存在したことは とても運の良いことでした。私たち生命体にとってそれは極上の物質です。そして 水は とても不思議な挙動を示します。まず 水は高分子化合物になっています。その分子の塊具合が イオンを生成し、雷の原因になります。最近 海で落雷がありました。 雷は 最後に 地上から プラスイオンが舞い立ち、雲のなかのマイナスイオンと 短絡して 地絡します。又 火星にも 水分があることがわかってきました。こんなことが・・・・。

材料15.1 水の挙動の不思議さ(容積と比重の温度による変化)  
水は温度変化に対して容積が変化を示します。 これは水素結合に基ずくものです。固体の氷と液体の水の変化に注目。
又 水は温度変化に対して比重も変化を示します。これも体積の温度変化と同じで 水素結合に基ずくものです。固体の氷と液体の水の変化に注目。水は4℃のときに 最も比重が大きい。これも 水素結合の存在に原因するのです。 
そういえば テフロンの25℃周辺で もっとも体積が変化が大きくなります。分子構造の構造転移 がおこるのです。物質の本質を知ることは大きな知識の差をつけるのです。

放電・照射劣化現象

日本原子力研究所の放射線照射の研究成果を引用させていただきました。中身を診てのお楽しみ。面白い成果です。

材料17・1 JEARI MEMO1 ;LET効果?高分子材料の機械的強度向上  
イオンや電子線・放射線を照射すると 結合が進んで強度向上・伸び低減にて高分子物性が改質できます。 ジャガイモや食物の改質は進んでいますか 高分子も有機化合物です。今後こうした技術革新も進めでしょう。

材料17・2 JEARI MEMO2過酷な環境でも使える高分子材料  
従来の400倍以上の耐放射線性高分子。 多くの高分子材料の照射実験から、芳香族系高分子は主鎖に存在する芳香環によって、 分子構造が剛直で配向しており、また放射線による劣化反応を起こしにくいことが分かりました。これを大いに活用して成果をあげています。

材料17・3 JEARI MEMO3;コンクリート補強材としての高耐放射線性アラミド繊維強化複合材料  
組紐状のアラミド繊維(有機芳香族ポリアミド繊維)を、スチレンオキサイドを添加した新しいエポキシ樹脂組成物で硬化して複合材とし、耐放射線性を著しく 高めたコンクリート補強材を開発しました

材料17・4 JEARI MEMO4;軽くて強いフッ素樹脂に耐放射線性を与える架橋技術
架橋していない通常のPTFEは室温、空気中で放射線を照射すると5 kGy程度の線量で、 引張り伸びや強度などの力学特性が急激に低下し、使用不能となります。 一方、架橋したPTFEは400〜600 kGyの放射線照射でも、伸びや強度は大きな値を示し、 使用可能です。架橋することによって、PTFEは100倍以上も耐放射線性が向上 。

材料18 材料の照射下で の電気物性(JEARImemo ) 記載  
材料表面に放射線を照射すると空気が電離して通常とは異なる放電特性を示します。JEARImemo にて記載したものですが 珍しい資料です。

材料19  放電による材料の劣化現象  
部分放電等による絶縁材料の劣化変質挙動を放電電荷量の測定で評価したものです。電気学会等からの引用文献です。

材料19-2 高電圧周辺での放電   <
 絶縁材(誘電体)に高電圧印加されると 絶縁材料の比誘電率に対応した電圧が構成材料に誘電分担されます。この事例について示しました。

樹脂の含浸技術に関して

材料10 熱硬化性含浸樹脂の粘度管理(ポットライフ)について
含浸樹脂は繰り返し使用することが多い。このときの大切なことは どうしても 繰り返し使用回数が増すと樹脂の触媒の溶出や温度履歴により、樹脂の反応が進み、含浸樹脂の粘度が大きくなり、含浸不良の原因となる。 このために粘度寿命限界(ポットライフ)の確認と 適度な樹脂の新規補給等が必要である。 このためには反応係数や粘度限界などの管理が重要になる。実用管理の参考にしてください。

材料25  液状樹脂の注入含浸機構について   <
 複雑な構成部材の組み合わせからなる装置は 液状樹脂を空隙無く含浸することが必要とされる。 この含浸についての 基礎的な含浸理論を理解していないと 無駄な心配をしたり、無駄な多大な費用での確認試験をしたりで 難渋します。よりよきものの追求に実用的な実践含浸法について示しました。

材料30  表面張力の算出法(パラコール法とは?)  
液体材料の表面張力が知りたい。しかし 実測する事はとても大変難しい。おおよその傾向値でもよいので 何とか求めたい。 こんな場合に 分子構造が明確であれば 机上計算で概ね 算出できます。これが パラコール法です。さあ 挑戦してみましょう。

材料31  表面張力の依存性  
液体の表面張力は 温度が上がると大きな変化をするのでないかと気にします。そこで 表面張力の温度依存性を計算してみましょう。これも計算できます。先人がすばらしい記録を残してあり、これを活用しましょう。
材料33 液状樹脂粘度の 反応論   
 液状樹脂の保管中の粘度の上昇は 樹脂の反応速度如何で決まる。この反応速度論じるには 反応次数が大きな意味合いを持つ。反応次数の計算が大切である。この算出法を覚えよう。

吸湿・溶解・漏洩・分解に関する技術

材料24 気体・液体の漏洩(リーク)現象  
液体や気体を充填した装置の配管等が腐蝕により、漏洩(リーク)すると 場合により 大きな被害を招きます。このようなリークが起こらないような基礎知識を持ち合わせて事前対策や次善策を講じておくことが望ましい。この事例を示しました。

材料26 結露現象とは  
結露現象は 湿気の場所でよく見かけますね。どうして 起こるのであろうか。これも 地球大気には水分が多く存在するためです。湿気は適度に存在しているといいのですが 多くなるとわたし達には進められない環境のようです。さあ・・・・・・・・・。

材料41  プラスチクの吸湿現象  
 この世の中 プラスチックが多様に使われています。これらのプラスチックも一見 水分を寄せ付けないよいうに見えますね。ところがミクロの目で見ると いくらかの水分を吸湿して 様々な 影響を受けます。 この吸湿理論を示してみました。 吸湿現象は逆に乾燥させるのにどうすればよいかなどを 示してくれます。矢張り 吸湿理論は大切です。少し勉強しましょう。この面も。

材料)42   絶縁油へのガスの溶解状況
気体のガスは 多くの液体に溶解します。その溶解状況は 気体の種類や液体の種類・成分で大きく 異なることがあります。ココでは 絶縁油に溶解する気体ガスの様子を纏めました。 一般に気体の液体への溶解は ヘンリ-の法則に従う。気体は その存在する圧力に比例して液体に溶解する。温度が高くなると溶解量は減少し、ガスの分子量が大きいと その溶解量も多くなる。 

材料)43   高分子からの発生ガス(1)
窒素を含む高分子化合物を燃焼させると猛毒のシアン化水素〔HCN〕ガスが発生します。その量はどの程度か??

材料)44  高分子からの発生ガス(2)
木材・絹などの天然繊維は 動物性繊維と植物性繊維に分かれる。これらが燃えると当然その成分の違いの特徴がある。それは???。

物性評価に関する技術

材料27  モールド品の強度  
 樹脂でモールドした製品にかかる 応力破壊(座屈)について 事例です。 一見 丈夫そうで壊れない感じでも 構造をよく診ると危険であることがよくわかります。品質や信頼性 確保には現物・現場・現実の直視し、不具合を読み取るセンスが必要です。

材料28   πナンバーを 知っていますか  
模型試験がよく行なわれますが 模型モデルを縮小する場合に 形状でなくて 製品構成材料や構造設計定数の機能を等価にする係数が必要である。これがπナンバである。一般的に レイノルズ数とか 固有抵抗定数とか いわゆる・・・定数 というものがこれに該当します。まず 事例を示します。模型試験では 機能が等価な形状にして行なう必要がある。機能等価にした場合のモデルは 著しく異なる形状である場合が出てきます。

材料32   SP値を知っていますか  
有機高分子材料は有機溶剤で膨潤作用を受けます。 之は 有機溶剤が高分子材料の 構成内部に浸透して 相互の溶媒和によって 高分子と結ぶ付き 高分子相互間の凝集 を引き離す事に起因します。 このため この膨潤効果を最大限に活かすには 有機溶剤と 高分子材料の凝集エネルギ−が 近似している事が必要です。 一般に凝集エネルギ密度の 評価値としてSP値(Solubility Parameter; 溶解度パラメータ;δ))が適用されます。 この SP値 δ の似たもの同士の溶剤と高分子を使用すれば 溶解性の良い 塗装ワニス や 除去したい高分子の洗浄セなどに 有効となります。 Sp値を実測するのが苦労であ れば 分子構造等から 計算で求める事も出来ます。こうした方法は今後のワニス素材構成 の最適化採用に有効な手段でしょう。さあ・・・活用しよう。・・・・

その1 SP値の求め方 

その2 エポキシ樹脂 単独成分の計算例

その3 ポリマーと溶剤のSP値 

その4 Fedorsによる原子団等の蒸発エネルギとモル体積

材料35  アスペクト比  
窒化ホウ素や雲母ウなどは薄片状で 一定の方向ホで剥離しやすい(へき開性)性質セがあります。これらは 樹脂に配合して 耐熱性タ、熱伝導性、膨張係数などの改善に適用されています。 このような薄片材料ザを配合するときに そのへき開性を理解しておかないと思わぬときにこの部分で剥離して製品に支障をきたす事があります。従ガって こうした場合 へき開性材料ザ自体ジの形状(厚さ、大きさ)が 重要な意味イをもたらす。この厚さと大きさの比をもって形状をあらわす状態式を アスペクト比といいます。これは複合材料では重要なパラメータです。さあ・・・・・・。

材料37  複合材の複合則  
いろいろな樹脂と繊維複合体の 維強化材の弾性率に関する複合則, 繊維強化材の引張パ強ツさに関する複合則, 繊維の体積含有量(Vf)と 重量含有量との関係 について 簡易法で求める事ができる。活用効果が大きいと思いますよ。

材料38  衝撃力の威力  
衝撃撓みは 静的撓みの 2倍であるので  突然の衝撃は 静的の 2倍のエネルギを有する 。 このように 急激に力を受けると 思った以上に大きな力を受けたことになるのです。

材料39  樹脂配合ミスの判別法(IR法)
最近 エポキシ樹脂が多くの分野で効率よく 活用されています。特に エポキシ樹脂は 主材エポキシ樹脂 と 硬化剤を 所定量配合して使われます。 ところが 間違って これらの配合が成されると樹脂の特性が十分でなく 大きな不具合を引き起こします。こうした場合に 配合成分の分析による評価が無いだろうか??。 必要なことありますね。 これについて 簡易法を示しました。  

熱による分解劣化事象

材料11 樹脂中の腐蝕成分分析  
エポキシ樹脂、アクリル樹脂などの絶縁材料中の腐食性成分の含有量分析結果です。特に塩素、イオウ成分を分析した。

材料12 樹脂の変色機構  
 樹脂を加熱させると変色します。一見 変色すると材料が劣化して特性が大幅に低下したのでないかと心配するでしょう。 確かに劣化もあるが 単なる色相の変質で劣化と直接結びつかないこともあります。特に エポキシ樹脂で 耐熱性が良いはずなのに変色するのは劣化だ と決め付ける人もいるでしょう。この変色の機構は何に基づくのでしょうか。これを示しました。 

材料13 樹脂モールド品内部のガスの影響  
樹脂モールド品の内部が劣化してガスが発生すると当然 このガスが膨張します。このため内部剥離が生じる。モールド樹脂は断熱材なので この発生ガスは さらに 断熱温度上昇を招き、モールド樹脂の加熱劣化を促進することが懸念されます。この断熱温度上昇の状況を例示しましたので このようなこともありうることを認識してください。

材料16 燃焼に関する理解  
 燃焼とはなんだろう。最近の燃焼の評価について記載した。